はじめに
迷ったら「100万円シミュレーション」
年会費の元を取れるかどうかを判断するには、シミュレーションをしてみましょう。たとえば年会費をポイント還元だけで回収するなら、「年会費÷ポイント還元率×100」で必要な利用額が求められます。年会費1万円でポイント還元率1%のカードなら、年間利用額100万円で回収できます。
さらに加入キャンペーンで2万ポイントをもらえる場合、実質2年分の年会費をカバーできます。宿泊特典や空港ラウンジ特典なども金額換算すれば、「トータルでお得かどうか」を可視化できます。
複数カードを比較する際は、たとえば100万円決済時の還元額や特典を並べて整理してみましょう。
※2025年12月19日時点の内容に基づき作成。上記カードは一例で、推奨するものではありません。
マイル付与型のカードでは、実質どれくらいお得なのかがわかりにくいかもしれません。1マイルの価値を2円以上として換算すると比較しやすくなります。(マイルを特典航空券として使う場合、1マイル=2円以上の価値になるため。※下記記事を参照)
※「クレジットカードのポイントをマイル化! 誰でもできるお得に航空券を取る方法」
複数カードの使い分けと管理のコツ
有料カード、無料カードどちらにもメリットがあり、複数枚を使い分けている人も多いでしょう。旅行好きな筆者は、マイルを貯めることを目的とした有料カードをメインカードにしつつ、NISAの積立用に楽天カード、日常利用しているショッピングモールのカードなど、目的に応じて無料カードも活用しています。
ただし、複数カードを利用する場合は“目的”と“管理”が明確であることが前提です。カードが増えるほど支出の把握が難しくなり、利用明細の確認にも手間がかかります。
筆者は家計簿アプリに全クレジットカードを連携し、引き落とし口座もメイン口座に一本化することで、支出全体を見える化し、管理をしやすくしています。また、カード作成時には不要なキャッシング枠は0円に設定するようにしています。
家計やポイント管理が得意な人には複数カードの使い分けもおすすめですが、「面倒」「管理が苦手」と感じる人は、メインカード1枚に絞る方が安心です。
有料カードは“お金をかけて得を取る”ツール
クレジットカードは一度作って終わりではありません。引越し、家族構成、趣味など、ライフスタイルの変化に合わせて最適なカードも変わります。
定期的に見直しを行い、「今の自分に合ったカード」にアップデートしていくことが大切です。使っていないカードの年会費が自動更新されていた、という事態を防ぐためにも、「持つ・やめる」を自分でコントロールし、賢くカードを活用しましょう。
“無料”と“有料”どちらが正解ということはありません。特典を活かして旅行やサービスを楽しみたい人には、有料カードの年会費は“先行投資”になります。一方で、シンプルに支出管理を重視したい人には無料カードがベストです。
大切なのは、「カードに合わせて使う」ではなく、「自分の暮らしに合わせてカードを選ぶ」ことです。それが“年会費のムダ”を防ぎ、クレジットカードを暮らしの味方にするコツです。
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