はじめに

2027年1月:防衛力強化の所得増税、所得税額の1%分

将来の防衛力を維持・強化するための安定した財源として、所得税額に「1%」を上乗せする「防衛特別所得税」(仮称)を2027年(令和9年)1月から課税されます。

現在、私たちは東日本大震災の復興支援として「復興特別所得税(所得税額の2.1%)」を納税していますが、この復興特別所得税を「1.1%」に引き下げ、新たな防衛費向けの税金(1%分)と相殺します。

これにより、トータルの税率は「2.1%」のまま変わらないため、家計への新たな負担感が出ないよう工夫されています。ただし、減収となった復興特別所得税は、もともと2037年末までと期限を区切っていましたが、当初の税収を確保できないため延長になります。

公的年金等控除の一部制限【2026年(令和8年)に詳細決定、2027年(令和9年)から適用】

2027年分の所得税から、「働くシニア」の控除見直しがスタートします。これは、給与と年金の両方を受け取っている方の税負担の公平性を図るための改正です。

これまで、給与所得控除と公的年金等控除の両方を個別に受けられましたが、今後はその合計額に280万円の上限が設けられます。合計が280万円を超える分については、控除の対象外となり、課税対象となります。

この改正では、一般的な年金生活者やパート収入が中心の方には大きな影響はありません。主な対象となるのは、現役時代と同様の高額報酬を得ているシニア層です。役員報酬などを受け取り続ける方は、2027年からの手取り減を見越して、2026年のうちに収支や税シミュレーションを行うと安心です。

暗号資産(仮想通貨)税制が大幅見直しへ【2028年(令和8年)から適用予定】

暗号資産の税制が見直され、一定の条件を満たす主要な暗号資産については、株式と同様の「申告分離課税(税率20%)」が導入される予定です。これにより、現行の最大55%(総合課税)と比べて大幅な減税となる可能性があります。
また、損失が出た場合には、翌年以降3年間にわたって利益と相殺できる「損失の繰越控除」も新たに加わります。

この改正は2026年中に法整備が進められ、早ければ2028年1月から適用される見込みです。暗号資産を資産形成に取り入れている方にとって、投資戦略を立てやすくなる大きな変更となりそうです。

「壁」の引き上げ、社会保険加入基準の改正、手取り額に直結する変化が続く

2026年下半期も、上半期の税制面での「壁」の引き上げに続き、社会保険加入基準の改正があり、手取り額に直結する変化が相次ぎます。働き方や家族のライフプランを見直すきっかけになるでしょう。

長引く物価高への対策として、制度改正を正しく理解し、働き方の見直しやNISAの枠確認など、先手のアクションを起こすことが家計を守る鍵となります。攻めと守りの両面から資産管理を徹底し、2026年を実りある1年として締めくくりましょう。

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