はじめに
2026年1月7日、三菱UFJアセットマネジメントが「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の純資産残高が10兆円を突破したことを公表しました。2018年7月の設定から、わずか数年。2020年末の2000億円台から、およそ50倍にまで膨らんだ計算です。
現在、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を筆頭に、市場指数に連動するパッシブ運用の存在感はますます高まっています。一方で、いま改めて注目したいのが、市場平均を上回るリターンを目指す「アクティブ運用」の底力です。
そもそも「パッシブ」と「アクティブ」は何が違う?
投資信託は運用スタイルで「パッシブ型」と「アクティブ型」の大きく2つに分けることができます。
パッシブ運用は、日経平均株価やTOPIX、S&P500などの市場指数と同じ値動きを目指す運用手法で、「インデックス運用」とも呼ばれます。アクティブ運用に比べ、運用コストが低い傾向にあるのが特徴です 。
対してアクティブ運用は、市場平均を「追いかける」のではなく、市場に「勝つ」ことを目指す「積極運用」とも呼ばれます。銘柄選定が成功すれば市場平均を大きく上回るリターンが期待できる一方、調査コストがかかるため運用報酬は高めに設定されています。
2025年、日本株アクティブ投信のリターンは単純平均で25%に達し、個人投資家に人気の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー/通称オルカン)」の21%を上回る結果となりました。
では、具体的にどのようなアクティブファンドが好成績を収めたのでしょうか。
アモーヴァ・アセットマネジメント「ジャパン半導体株式ファンド」
まずは、アモーヴァ・アセットマネジメント(旧日興アセットマネジメント)の「ジャパン半導体株式ファンド」です。国内の半導体製造装置や材料メーカーに特化した運用で、1年間(2024年12月~2025年11月)のトータルリターンは66.32%を記録しました。組み入れ上位にはアドバンテスト(6857)や荏原(6361)、東京エレクトロン(8035)、イビデン(4062)、芝浦メカトロニクス(6590)といった銘柄が並びます。
アモーヴァ・アセットマネジメント「ミュータント」
同じくアモーヴァが運用する「ミュータント」は、「将来、爆発的な変 貌を遂げる企業(=ミュータント・カンパニー)」を厳選。国内株を軸にしつつも、純資産の30%を上限に外国株式へも投資できる柔軟性が特徴です。
大和アセットマネジメント「日本企業PBR向上ファンド」
大和アセットマネジメントの「日本企業PBR向上ファンド」は、2023年9月25日に設定され、相対的にPBR(株価純資産倍率)が低く、企業価値の向上が期待できる日本企業の株式に投資しています。東証による「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等」の要請を受け、変化を余儀なくされた日本企業のポテンシャルに着目しています。
2025年11月28日時点の組み入れ上位は、三井海洋開発(6269)、北洋銀行(8524)、トヨタ自動車(7203)、レゾナック・ホールディングス(4004)、三井住友フィナンシャル・グループ(8316) と続きます。昨年12月19日に信託金の限度額である500億円に達する可能性がある為、現在新規の買い付け申し込みは停止されています。