はじめに
アクティブファンドは、銘柄選択の妙によってベンチマークを上回るリターンを目指すとされています。額面通りに受け止めれば、インデックスファンドを上回るリターンが期待できそうですが、世の中の流れはインデックスファンドに傾いています。それは、良い成績が期待できるアクティブファンドを選ぶのが難しいからです。
資産運用会社が異なれば運用成績は千差万別
「長期的に見ればインデックスファンドの方が、アクティブファンドよりも高いリターンが期待できるから、インデックスファンドを買うのが合理的」という考え方が浸透してきたせいか、昨今ではインデックスファンドの人気が、アクティブファンドを上回っています。
ただ、この考え方には異論もあります。「アクティブファンドは玉石混交。平均値で比べた時、悪い成績のアクティブファンドが全体の足を引っ張るから、長い目で見るとインデックスファンドのリターンが、アクティブファンドのそれを上回る形になる」。
この意見こそが、インデックスファンドを選ぶ一番の理由ではないかと思います。インデックスファンドは、同じベンチマークへの連動を目指すのであれば、運用会社が違ってもリターンに大差は生じません。極端な話、どの資産運用会社が運用するインデックスファンドを選んでも、結果に大きな差は生じないのです。
ところが、アクティブファンドになると、そうはいきません。同じ資産クラスに投資するタイプでも、資産運用会社が違えば、運用成績には差が生じます。投資対象はもちろんのこと、運用哲学、銘柄選定基準、組入銘柄数、トレーディングスキル、資金の流出入状況など、運用成績に影響を及ぼすさまざまな要因があり、かつ資産運用会社によって差異があるからです。
日本株アクティブファンドの運用成績を比較すると
実際、日本株を対象にしたアクティブファンドでも、運用成績には大きな差があります。具体例を挙げてみましょう。
比較対象は、fundnote(ファンドノート)が運用する「fundnote日本株Kaihouファンド」と、なかのアセットマネジメントが運用する「なかの日本成長ファンド」です。
もちろん、両者の投資対象、運用手法、銘柄選定基準などはまったく異なります。しかし、両ファンドとも日本株アクティブファンドに分類されるとはいえ、運用成績は大きく違います。
「fundnote日本株Kaihouファンド」の運用開始日は2025年1月27日。もう一方の「なかの日本成長ファンド」の運用開始日は2024年4月25日です。運用開始日が9カ月違うので、両ファンドの運用成績を比較するにあたっては、「fundnote日本株kaihouファンド」の運用開始日である2025年1月27日を起点にして、同日の基準価額を100として指数化してみました。
まず、「fundnote日本株Kaihouファンド」から見てみましょう。2025年1月27日を100として計算した場合、2026年1月29日時点の基準価額は158.51となりました。1年間で約60%の値上がりです。
対して「なかの日本成長ファンド」ですが、2025年1月27日を100として計算した場合、2026年1月29日時点の基準価額は116.78です。
もちろんアクティブファンドですから、前述したように投資対象、運用手法、銘柄選定基準など、運用成績を左右するさまざまな要因に違いがあるものの、同じ日本株を投資対象にしていても、これだけの差が生じてくるのです。
では、TOPIXとの比較はどうでしょうか。両ファンドともベンチマークは設けていませんが、参考までに配当込みTOPIXと比較してみます。これは運用開始日を起点にし、ファンドの基準価額と配当込みTOPIXを、それぞれ100として計算してみます。
まず「fundnote日本株Kaihouファンド」ですが、運用開始日を100とした配当込みTOPIXは、2026年1月29日時点で131.27であるのに対し、基準価額は158.51でした。配当込みTOPIXに比べて、基準価額は17.18%もオーバーパフォームしています。
一方、「なかの日本成長ファンド」はどうでしょうか。「fundnote日本株Kaihouファンド」と起点を同じくした場合、「なかの日本成長ファンド」の基準価額は116.78であり、12.40%もアンダーパフォームしている結果になりました。
ちなみに、同ファンドの運用開始日以来のパフォーマンスを比較すると、2026年1月29日時点の基準価額が115.82であるのに対し、配当込みTOPIXは137.48なので、実に15.75%も負けていることになります。