はじめに
図表4 投信を3種類選択している人の組み合わせ上位
(バランス型が絡む組み合わせになると重複が起きやすい)

4~5種類では「主要4資産」や「バランス+主要4資産」が中心に
投信を4種類選ぶ人の間では、国内外の株式・債券の主要4資産に分散している人が多くなります。最多は「4資産をすべてパッシブ」で、次いで内外株式でパッシブとアクティブを組み合わせるパターンが続きます(図表5)。
図表5 投信を4種類選択している人の組み合わせ上位
(主要4資産型が増える一方、同一資産内の重複も見られる)

グラフの掲載は割愛しましたが、投信を5種類選ぶ「元本確保なし派」では、REITが上位に登場し、分散を一層進めている人も見られます。一方で、「バランス型+主要4資産」も上位に来るため、ここは重複投資(実質的な上乗せ)が起きやすいポイントです。
バランス型・TDFを選びながら、さらに他の投信を足す人が多い
一般に投信の種類が増えるほど分散投資の完成度は高まりやすい一方で、現実には「バランス型を入れた結果、株式や債券を二重に持つ」現象も起きがちです。
バランス型ないしターゲット・デート・ファンド(TDF)で運用している人は、今回の集計では745人いました。そのうち、たとえば国内株式パッシブにも同時に投資している人が27%いました。バランス型やTDFは「これ1本で完結」する商品設計ですが、そこに別の投信を上乗せすると、資産配分が意図せず偏る、あるいはコストが積み上がる懸念が生じます。
また、バランス型のパッシブとアクティブを同時に選ぶ、あるいはバランス型とTDFを同時に選ぶ人も一定数おり、こうした人はバランス型/TDFの利用者の12%を占めています。
分散の第一歩は「本数」より「役割」と「重なり」の点検から
ここまで見てきたように、投信の本数を増やすこと自体は分散投資とは同義ではありません。むしろ選び方によっては、重複投資=実質的な集中投資が起き、リスクやコストがあがってしまいます。
最後に、ぜひ以下の点をチェックしてみてください。
- いま持っている投信を「資産クラス(内外株・内外債・REIT等)」と「運用スタイル(パッシブ/アクティブ)」に整理し、同じ箱に複数入っていないかを確認する
- バランス型やTDFを使うなら、まずはその商品で完結できるかを点検し、上乗せするなら目的(株式比率を上げたい等)をはっきりさせる
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※本稿は調査データの傾向を紹介するもので、個別商品の推奨や投資助言を目的とするものではありません。
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