はじめに

インフレ再燃と金利上昇、政権に吹く「経済の逆風」

エネルギー価格の上昇は、沈静化の兆しを見せていたインフレを再燃させます。市場が期待していた「利下げ」のシナリオは崩れ、長期金利は上昇し米国株は下落しています。金利上昇は投資家だけでなく住宅ローンを抱える中間層の離反をも招きます。経済の堅調さを最大の武器としてきた政権にとって、いまは経済的な逆風が強く吹く結果となっているのです。

さらに先日発表された雇用統計では失業率が上昇し雇用者数が減少するなど労働市場の悪化が確認されています。雇用悪化はすなわち景気の悪化で、そこにインフレが重なればスタグフレーションという、非常にやっかいな経済状況になります。そうなればFRB(米連邦準備制度理事会)は簡単に利下げできず、金融政策の不透明性は一段と増すことになります。そのような事態に陥ったまま中間選挙を迎えることは、トランプ政権にとって絶対に避けたいことでしょう。

潮目が変わる金融市場。投資家が注視すべきポイント

提案された15項目の和平案には、核開発の放棄や親イラン勢力への支援停止といった強硬な要求が含まれる一方で、制裁の全面解除や民生用核エネルギーへの協力も盛り込まれているといわれます。これは、イラン側に「逃げ道」を与えつつ、米国内には「譲歩を引き出した」と宣伝できる、トランプ米大統領得意のディールの形です。

ですから筆者は今回の「15項目の和平案」というのは、かなり信ぴょう性が高く、トランプ政権の本気度がうかがえるものだろうと考えています。市場もそれを読み取っているのでしょう。原油の先物価格は急落し、金先物は急伸しました。株式市場の反応は冒頭述べた通りです。もちろん、予断を許さない状況であるのは変わりありませんが、そろそろ潮目が変わる兆しが見えてきたのも確かです。

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