はじめに

2025年9月のPayPayアセットマネジメントの事業終了以降、個人向け投資信託の設定・運用を行っている資産運用会社の事業撤退が相次いでいます。その背景、今後の動向などを整理しました。


資産運用会社の統廃合が始まる

PayPayアセットマネジメントが事業継続を断念したのは、業績悪化が原因でした。当時、公表されたリリースには、「主に個人投資家向けの投資信託及び機関投資家向けの運用商品を提供してきましたが、運用資産の拡大が計画通りには進まず、業績低迷が続いていました」と書かれていました。

同社の営業収益は、2018年3月期に20億1082万8000円まで増えましたが、それがピークでした。以後、営業収益は減収続きとなり、2021年3月期には赤字に転落。2024年3月期の営業収益は8億1245万円、当期純損益は5億1827万7000円の赤字でした。

PayPayアセットマネジメントの事業撤退で印象的だったのは、業績の悪化と、その改善が見通せないことを理由にしたことです。

それ以前も、ムーンライトキャピタル株式会社と、あいグローバル・アセット・マネジメント株式会社の2社が廃業しています。しかし、両社の場合は金融庁から再三にわたり業務改善命令が発出されたものの、そのことへの対応が不十分だったため、登録取り消しの行政処分を受けた末の廃業でした。

つまりPayPayアセットマネジメントは、業績悪化を理由にした廃業の先例となったのです。

業績悪化が事業撤退の理由に

2026年に入って、中堅のスカイオーシャン・アセット・マネジメントが業務終了を発表しました。同社は横浜銀行、三井住友信託銀行、京都銀行、群馬銀行、東京きらぼしフィナンシャルグループという、地盤の異なる4つの地方銀行と、信託銀行の連携によって発足した資産運用会社です。

さらに、BNPパリバ・アセットマネジメントは、2026年4月1日にアクサ・インベストメント・マネージャーズと合併しています。

2026年1月末時点における両社の運用資産残高は、スカイオーシャン・アセット・マネジメントが1380億4400万円、BNPパリバ・アセットマネジメントが91億6100万円です。

また2025年3月期の当期純利益は、前者が5798万1000円。後者は2023年12月末時点までの数字しか公表されておらず、それによると5億7116万3000円の当期純損失でした。

スカイオーシャン・アセット・マネジメントは、「事業環境の変化や各社における経営戦略の変化等を踏まえ、各社の協力関係を維持しつつ、業務提携の枠組みを見直すことが適切である」としていますが、業績低迷が原因であることは、過去の数字を見ると容易に想像できます。BNPパリバ・アセットマネジメントのリリースでは、解散理由が書かれていませんでしたが、この数字を見る限り、恐らくは業績低迷が原因だと思われます。

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