はじめに

皆さんは、アクティブファンドをどういう基準で選んでいますか。ここ数年、アクティブファンドよりもインデックスファンドへの注目度が高く、アクティブファンドの人気は今ひとつです。しかし、なかにはベンチマークとして設定されたインデックスを上回るリターンを上げているアクティブファンドもあります。問題は、それを選ぶ方法がわからず、投資哲学にばかり注目してしまうケースが多いことです。


定量評価と定性評価

アクティブファンドの評価方法は2つあります。「定量評価」と「定性評価」です。定性評価は、運用者の投資哲学、運用体制、意思決定のプロセス、リスク管理など、数字で評価しにくいところをチェック・評価します。

一方、定量評価は過去の運用成績を用いた評価方法です。過去の運用成績に関しては、絶対的なパフォーマンスだけでなく、ベンチマークとして設定されるインデックスに対して、どれだけ上回っているのか、それとも下回っているのか。取っているリスクに対して効率的にリターンを上げているかどうかを評価します。

具体的には、個別ファンドの「トータルリターン」「標準偏差」「シャープレシオ」といった指標をチェックします。その際、組み入れている資産クラス、たとえば株式であれば国内なのか、海外なのか、同じ国・地域のなかでも大型株なのか、それとも中小型株なのか、グロース投資なのか、それともバリュー投資なのか、といったカテゴリごとに分け、同種のファンドのなかで比較することが重要です。

定量評価のチェック方法

ここまで読んでいただくとわかるとおり、定量評価はすこし面倒に感じるかもしれません。そもそも言葉の意味がよく分からないという方もいらっしゃるでしょう。ここで簡単に3つの指標を解説します。

1.トータルリターン

一定の期間中にどれだけ高いリターンを上げたかを示す指標です。ただ、アクティブファンドのリターンを見る時は、絶対値だけでなく、ベンチマークとして設定されているインデックスに対して、どの程度、上回っているのか、それとも下回っているのかも見る必要があります。これは、個別ファンドの運用報告書や運用レポートに記載されているものもあるので、それを参考にすると良いでしょう。基本的には、ベンチマークを上回っていることが大事です。

2.標準偏差

この数値が高いほど、対象期間の運用成績のブレが大きかったことを示す指標です。つまり保有している間、ハラハラドキドキさせられるということです。それが嫌な場合は、標準偏差の低いファンドを選ぶようにします。反面、瞬発的なハイリターンは期待できませんが、そもそも投資信託は短期的なハイリターンを狙うツールではないので、標準偏差の高さは、それほどこだわる必要はないと思います。

3.シャープレシオ

リスクに見合ったリターンが得られているかどうかを示す指標です。当然、この数値が高いほど、効率的にリターンを稼いでいることになります。

標準偏差との関係でいうと、たとえば標準偏差が高いファンドであっても、それに見合うだけの高いリターンを上げていれば、シャープレシオは高くなります。逆に、標準偏差が高いのにリターンが低い場合は「リスクの取り損」であると判断できます。

標準偏差とシャープレシオを個人が計算するのは大変なので、「ウエルスアドバイザー」のような投資情報サイトが提供しているデータを利用しましょう。同社のサイトには、トータルリターンと標準偏差、シャープレシオについて、同カテゴリーにおけるランキングも付いているので、アクティブファンドを選択する際の判断基準になります。

[PR]NISAやiDeCoの次は何やる?お金の専門家が教える、今実践すべきマネー対策をご紹介