はじめに

食品・飲料メーカーや飲食店など712の企業・団体でつくる「国民生活産業・消費者団体連合会」は4月27日、緊急の調査結果を発表しました。

それによると、ナフサ不足の事業への影響時期について「すでに発生している」と答えた企業は全体の44%に上り(複数回答可)、「3カ月以内に影響が出る」との回答も31%を占めました。

ナフサは、食品包装、医薬・衛生資材、日用品等の原料として不可欠なものです。そのため、ナフサの供給不安は物価上昇や生活必需品の供給制約という形で、私たちの生活にダイレクトに直結します。

以前の記事でもお伝えしましたが、このナフサ不足に起因する値上げの波はさらに広がりを見せています。最近になって値上げを公表する企業が相次いでいるため、主な動きをご紹介します。

参考記事:住宅設備から食品まで一斉値上げ? 「ナフサ高騰」が私たちの生活に与える影響


クレラップや夏タイヤも。日用品・化学メーカーの値上げ動向

「NEWクレラップ」で知られる総合化学メーカーのクレハ(4023)は、調理パック「Rakucho」およびフリーザーバッグ「iremo」シリーズの出荷価格を、2026年6月1日納品分より25%から35%以上値上げする方針を明らかにしました。

三菱ケミカルグループ(4188)は、医薬品の錠剤の包装(プラスチック部分)に使われる「ビニホイル」や「スーパーホイル」などのプラスチックシートを値上げします。あわせて、ペットボトルのラベルに使われるフィルムも、2026年5月11日の出荷分から1キログラムあたり80~110円の値上げに踏み切ります。

横浜ゴム(5101)も、2026年6月1日から国内販売向けの乗用車用・バン用の夏タイヤのメーカー出荷価格を引き上げると発表しました。商品やサイズにより改定率は異なりますが、平均5%の値上げを見込んでいます。物流費や人件費、エネルギー費等のコストが高止まりしていることを理由に挙げています。

クラレ(3405)は、衣料品から産業用資材まで幅広く利用されるポリエステル長繊維の原糸およびテキスタイルについて、2026年5月1日出荷分より現行価格の10%から15%引き上げると公表しています。ポリエステル長繊維の原糸は、耐久性、速乾性、軽量性、形状安定性を活かし、衣料品から産業用資材まで幅広い分野で利用されています。

さらに、DIC(4631)が包装用フィルム向けインキなどを、東ソー(4042)の子会社である大洋塩ビが塩化ビニール樹脂をそれぞれ4月21日納入分から値上げするなど、化学メーカー各社の価格転嫁が鮮明になっています。

「私、同年代より貯蓄が上手にできていないかも…」お金の悩みを無料でFPに相談しませんか?[by MoneyForward HOME]