はじめに
2026年も厳しい「猛暑」が予想されています。日本の夏に欠かせないエアコンですが、いざ真夏になってから「動かない」「冷えない」といったトラブルに直面するケースが毎年後を絶ちません。
真夏に故障が発覚した場合、修理や買い替えまでに数週間待たされてしまう可能性があります。猛暑の中でエアコンなしの生活を送ることは熱中症のリスクを高め、非常に危険です。暑さが本格化する前の今の時期に、早めの「試運転」と「お掃除」を行うことが極めて重要になります。
さらに今年は、業界特有の大きな変化もあります。それが「エアコンの2027年問題」です。2027年4月から家庭用エアコンの省エネ基準が大幅に引き上げられる規制強化を控え、2026年は早いうちから買い替えようという需要が例年になく高まっています。夏場の修理や設置工事の混雑は例年以上になることが予想されるため、今すぐの動作確認が強く求められているのです。
この記事では、電気代の節約やカビ対策に直結する「エアコン掃除の正しい手順」と、トラブルを未然に防ぐための「試運転のチェックポイント」を詳しく解説します。
なぜ梅雨前のエアコン掃除が重要なのか?
エアコンの試運転を行う前に、まずは本体とフィルターのお掃除を済ませておきましょう。「梅雨入り前」に掃除を行うことには、大きなメリットが2つあります。
1. カビの発生を防ぐ
梅雨の時期は湿度が高く、家の中にカビが発生しやすくなります。もしエアコンのフィルターにホコリが溜まったまま梅雨を迎えてしまうと、そのホコリが水分を吸ってカビの絶好の温床になってしまいます。カビが繁殖した状態でエアコンをつけると、部屋中にカビの胞子が撒き散らされ、不快な臭いやアレルギーなどの健康被害を引き起こすリスクがあります。

2. ムダな電気代を大幅にカットできる
フィルターがホコリで目詰まりしていると、空気を吸い込む際により多くの電力が必要になり、電気代が余計にかかってしまいます。 ダイキン工業株式会社の調査によると、約3年分のホコリが溜まったフィルターを掃除することで、掃除しなかった場合と比べて消費電力を48.9%も削減できるという結果が出ています。これを電気料金に換算すると、1ヶ月あたり約800円もの節約になる計算です。家計への負担を減らすためにも、フィルター掃除は欠かせないステップです。
正しいエアコン掃除の8ステップ
それでは、自宅でできるエアコン掃除の具体的な手順をご紹介します。安全に作業を行うためにも、必ず以下の手順を守って進めてください。
1.エアコンの電源プラグを抜く
安全のため、作業を始める前に必ずエアコンの電源プラグをコンセントから抜いてください。感電や誤作動によるケガを防ぐための大切な準備です。
2.エアコン本体上部のホコリを掃除する
エアコンの上部にはホコリが想像以上に積もっています。まずはハンディモップやハタキを使って、上部のホコリを優しく取り除きます。

3.前面のパネルを開き、フィルターを取り出す
エアコン本体の前面パネルをゆっくりと開け、固定されているフィルターを丁寧に取り外します。
4.フィルターのホコリを掃除機で吸い取る
取り外したフィルターの外側(表側)から、大まかなホコリを掃除機で吸い取ります。最初から水洗いするとホコリが固まってしまうため、まずは掃除機を使うのがコツです。
5.浴室などで汚れを完全に落とす
浴室などで、フィルターの裏側からシャワーを当てて汚れを洗い流します。落ちにくい頑固な汚れがある場合は、薄めた台所用の中性洗剤を使い、使い古しの歯ブラシなどで優しくこすり落としてください。
6.風通しのいい日陰でフィルターを乾かす
洗い終わったフィルターは、水分をよく切った後、風通しの良い日陰でしっかりと乾燥させます。直射日光に当てると変形する恐れがあるため注意しましょう。
7.エアコン吹き出し口周りのお手入れ
フィルターを乾かしている間に、風の吹き出し口周りもお掃除します。カビが発生しやすい場所なので、塩素系ではない「カビ取りシート」などを使って汚れを拭き取っておきます。

8.フィルターを戻して終了
フィルターが完全に乾いたことを確認したら元の位置に戻し、前面パネルを閉めればお掃除はすべて終了です。