はじめに
賞与明細で確認したい3つのポイント
引かれた金額だけを見ると、損をした気分になる人もいるでしょう。しかし、賞与明細は単に控除額を確認するためだけのものではありません。社会保険料や税金の役割を理解しながら見ることで、家計管理や将来のお金について考えるヒントも得られます。
ここでは、賞与明細で確認したい3つのポイントをお伝えします。
確認① 社会保険料は「未来の自分への備え」でもある
社会保険料の負担は大きいですが、病気・失業・介護・老後など、人生のさまざまなリスクを社会全体で支える仕組みでもあります。
・厚生年金保険料:会社員は厚生年金に加入すると同時に、国民年金の第2号被保険者にもなります。将来の老齢年金だけでなく、障害年金や遺族年金にもつながる保険料です。報酬に応じて保険料を納めるため、納めた分が将来の受取額にも反映される仕組みです。
・健康保険料:医療費の自己負担を3割に抑えるだけでなく、高額療養費制度や、病気・けがで働けないときの傷病手当金も支えています。
・介護保険料:40歳以上が対象。介護サービスを利用するときの自己負担を抑えるための財源になります。
子ども・子育て支援金:令和8年5月納付分から新設。児童手当の拡充や妊婦支援、こども誰でも通園制度などの財源に充てられます。
・雇用保険料:万が一仕事を失ったときの失業給付や、育児・介護休業時の給付金の財源になっています。
「引かれている」と見るのか、「自分を守る仕組みに参加している」と見るのか。どちらの目で賞与明細を見るかで、ボーナスの受け取り方は変わってくるかもしれません。
確認② 所得税は「仮の徴収」として見る
ボーナスにかかる所得税は、前月の給与額や扶養人数などをもとに算出され、「源泉徴収」として天引きされます。ただし、これはあくまで仮の金額(国税庁タックスアンサー「No.2523 賞与に対する源泉徴収」より)。年間の所得は年末に確定するため、年末調整や確定申告で改めて精算され、戻ってくることも、追加で納めることもあります。賞与明細の段階ではあくまで「仮払い」として捉えておきましょう。
確認③ 「手取り率」を計算してみる
賞与明細をもらったら、「手取り ÷ 額面」で自分の手取り率を出してみましょう。たとえば、額面50万円で手取りが40万円なら、手取り率は約80%です。ボーナス額は毎回変動するため、手取り額だけでは比較しにくいもの。手取り率で比較すると、たとえば「社会保険料が上がった」「所得税が増えた」など、変化を確認するきっかけになります。