はじめに
スイミングに英語、ピアノ、学習塾。複数の習い事を掛け持ちしている家庭も少なくありません。気づけば月5万円近くになっていた。そんなご家庭もあるのではないでしょうか。習い事にかける費用には「いくらが正解」は家庭によって大きく変わります。収入や兄弟の人数、教育方針、今後の進路によっても変わるためです。だからこそ、「周りがやっているから」ではなく、家計全体とのバランスを見ながら考える視点も大切です。
本記事では、習い事に5万円かけ続けた場合の家計への影響を整理しながら、習い事で後悔しないための判断軸を解説します。
習い事に月5万円かけ続けると、家計にどんな変化が起こる?
習い事に月5万円かけた場合、年間では60万円、10年続けた場合600万円になります。兄弟がいれば、その2倍、3倍になるため、長く続けると家計に与える影響は小さくありません。また、月謝以外にも、発表会費・ユニフォーム代・教材費・交通費などの費用も発生するため、想定以上の費用がかかる場合があります。
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」では、学校外活動費(習い事・学習塾・家庭教師など)は、進学先や年齢によって大きく差があります。

ただし、この数字には習い事をしていない家庭も含まれます。
同調査では、世帯年収が高いほど、学校外活動費が増える傾向もみられます。例えば、公立小学校では、世帯年収400万円未満の家庭で、年間約18万円であるのに対し、年収1200万円以上では、年間約48万円となっています。
また、ベネッセ教育情報の2024年調査では、小学生の習い事費用は月平均16,676円で、習い事を2つ以上している子どもは54.7%という結果も出ています。
このように、習い事や塾にかける金額は、年齢、進学先、世帯収入、家庭の教育方針によって大きく変わります。だからこそ、「平均より高いか低いか」だけで判断するのは難しいのです。
習い事は「必要なお金」になりやすい
習い事は、単なる「支出」ではありません。「やりたいことを応援したい」「将来につながる経験をさせたい」という思いから、「子どもへの投資」と考えるご家庭も多くあります。
近年は、学校の水泳授業の減少や、英語教育への関心の高まり、中学受験の早期化などを背景に、「学校外で学ばせたい」という意識も高まっています。高校授業料支援や給食費負担軽減など、教育費支援の話題も増えているため、「浮いた分を子どもの教育に回したい」と考えるご家庭もあるかもしれません。さらに、共働き家庭の増加によって、放課後や長期休暇の居場所として、習い事を選ぶケースもあります。そのため、習い事の費用は「必要なお金」として優先順位が高く、高額になるケースが多いようです。
習い事は「わが家の基準」で考える
習い事に月5万円かけていても、負担を感じない家庭もあれば、不安を抱えながら続けている家庭もあります。違いは、「平均より高いか低いか」だけではありません。大切なのは、家計全体とのバランスを考えることです。老後資金や住居費、これからかかる教育費などをふまえた上で、習い事にかける費用が無理のない金額かどうかを考える必要があります。
特に教育費は、幼少期の習い事だけで終わるものではありません。中学・高校・大学進学と、子どもの成長に合わせて必要なお金は変化していきます。「今払えるか」だけで判断すると、後から家計の負担が大きくなるケースもあるため、「わが家として無理なく続けられるか」という視点で考えることが大切です。