はじめに

視点3:金利と資産の変動メカニズムを知る

三つ目として、市場が変動する基本的な仕組みを知っておくことです。

景気が活発になると、物価が上昇しやすくなります。そのため中央銀行は、インフレを抑える目的で金利を引き上げることがあります。最近の日銀による政策金利の引き上げも、その流れの一つです。

金利が上がると、一般的にはすでに発行されている債券の価格は下がります。そのため、債券を組み入れたバランスファンドや債券型の投資信託は、株式だけに投資する投資信託ほど基準価額が伸びないことがあります。

このように、「株価7万円超え」だからといって、どのような投資をしていても利益が出ているわけではありません。株式が上がる一方で債券が下がることもあれば、その逆の動きをすることもあります。どこかの資産が上がれば、別の資産は下がることもある――それが金融市場の姿です。

投資の本質は「経済の一員」になること

株価が上がっていると、どうしても「今なら儲かるかもしれない」という気持ちが生まれます。しかし、投資の本質はそこではありません。投資とは、経済の一員として企業の成長に参加することです。

企業は、私たちの生活を便利にし、社会を豊かにするために日々努力しています。投資とは、そうした企業の挑戦や努力を応援することでもあります。投資を始めることで、企業やそこで働く人たちが生み出す価値や社会の変化に、これまで以上に関心を持つようになるかもしれません。

一方で、「そのうち下がるだろう」「儲かりそうだから、とりあえず買ってみよう」という姿勢だけでは、長期投資は長続きしません。自分自身の生活基盤を整え、その上で未来に向けて企業の成長に参加していく。そのバランスこそが、これからの時代の資産形成では大切なのではないでしょうか。

株価が7万円を超えた今、私たちが心に留めておくべき視点をまとめました。


・投資を始めること自体は前向きな選択
・ただし、話題だけで企業を選ばない
・日経平均株価が上がっていても、市場全体が同じように上昇しているとは限らない
・株式と債券は異なる動きをすることがある
・相場の動きに一喜一憂せず、長期的な視点を持つ
・投資とは、「儲かるから」ではなく、経済の一員として企業の成長に参加すること


日経平均株価が7万円を超えたというニュースは、確かに歴史的な出来事です。しかし、本当に大切なのは、その数字に一喜一憂することではなく、その背景を理解し、自分自身の投資とどう向き合うかを考えることではないでしょうか。

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