はじめに

1月15日が「いちごの日」であることをご存知でしょうか。全国いちご消費拡大協議会が「いいいちご」の語呂に合わせて制定したのが始まりとされています。

この記念日を前に、主に外食産業でイチゴを前面に押し出した動きが活発になっています。しかも、多くのイベントが盛況のようで、そのほとんどで国産イチゴが使われています。

どのフルーツも生産者の高齢化や安価な輸入品の台頭によって、国産品の生産量が減少しているのが現状です。ところが、イチゴに限っては国産品が大いに健闘しています。

何がここまで多くの人を魅了するのでしょうか。国産イチゴの人気の理由を探ってみます。


活況に沸く「いちごの日」フェア

冬から春にかけて旬を迎えるイチゴ。例年「いちごの日」である1月15日前後には、外食業界でイチゴフェアが開催されています。ただ今年は、いつもと少し様子が違います。キーワードは「インスタ映え」です。

たとえば、ヒルトン大阪では昨年以上にインスタ映えを意識。動くメリーゴーランドや観覧車、回転するカップケーキなど「動画映え」を狙った苺ビュッフェイベントを1月5日から展開しています(冒頭写真)。

レストランオープン後、最初の5分間は写真タイムを設けており、ビュッフェ台がきれいな状態で写真撮影を楽しめるようになっています。スマートフォンではなく、持参した大きな一眼レフカメラで撮影するお客さんもいるそうで、滑り出しは好調とのことです。

また、東京・上野のビュッフェレストラン「大地の贈り物」では昨年に続き、「あまおう」をかご盛りにして、そのまま頬張る「フレッシュあまおう食べ放題」を開催。お客さんが“殺到レベル”で押し寄せているそうです。そのほかにも、イチゴピザなどインスタ映えを意識したメニューを取りそろえています。


ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルで提供している「恵方ロール」(税込み692円)

もうすぐやってくる節分の「恵方巻き」ですが、お寿司に混じってイチゴも姿を見せています。ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルでは、スイーツ恵方巻きを他店に先駆けて2010年から販売しています。一般的なお寿司の恵方巻きと異なり、小さな子供から年配の人まで食べやすいサイズで人気を呼んでいます。

国産イチゴが輸入品を圧倒する現状

このようにインスタ映えを意識したイチゴフェアで、各社とも1月15日の「イチゴの日」を迎え撃つ格好です。いずれも国産のブランドイチゴを使用しているのが特徴で、米国産、中国産のイチゴの姿はどこにも見当たりません。

リンゴやオレンジといったフルーツは、主に価格面で輸入品に押されている面が否めません。しかし、イチゴについては輸入が縮小を続けている一方で、国産品が好んで食べられるようになっています。

国産イチゴが好きなのは日本人だけではないようです。冬から春にかけて、イチゴ狩りは訪日外国人に人気の観光オプションとなっています。下図のように、輸出額もここ数年で急激に伸びています。

好調の背景をたどっていくと、根源的な理由として「イチゴが生産者にとって“稼げるフルーツ”である」という事情が浮かび上がってきました。