はじめに
政府の新たな金融戦略が発表され、「貯蓄から投資へ」の流れがさらに加速しようとしています。NISAの利便性向上や国債の魅力アップなど、私たちの資産形成を取り巻く環境は今後も大きく変化していく見込みです。
そうしたなか、主要なネット証券各社は新規顧客の獲得や既存顧客の利用促進に向けて、現金プレゼントやポイント還元などの魅力的なキャンペーンを次々と打ち出しています。
本記事では、政府が目指す金融戦略の最新動向を解説するとともに、楽天証券やSBI証券など、主要ネット証券4社が実施しているこの夏注目のキャンペーン情報をまとめてご紹介します。
投資信託や株式の割合を40%へ。政府が打ち出す新たな「金融戦略」
政府は先週、「成長投資を促進するための金融戦略」を策定しました。その中で、家計の金融資産に占める株式と投資信託、債券の割合を、2040年までに40%まで引き上げるという目標を掲げました。
この理由としては、官民の成長分野(GX・デジタルなど17分野)への巨額投資に必要な資金を、国内の豊富な家計資金から安定的に供給し、経済の持続的な成長を実現するためです。
しかし、日銀が先月公表した「資金循環統計」によれば、2026年3月末残高における割合は投資信託165兆円(6.9%)、株式398兆円(16.7%)となっており、合計23.6%にとどまります。目標の40%とはなお大きな開きがあります。
日本の現預金比率は48.5%と他国に比べて高く、この状況を打破するために、NISAの利便性向上やiDeCo(個人型確定拠出年金)の制度改善などを進めていくと説明しています。
国債がNISA対象に?今後の制度変更に向けた動向に注目
「金利ある世界」へと移行する中、個々の多様なニーズに応えるため、国債の魅力を向上させていくことも重要視されています。「既存の個人向け国債の商品性の見直しや、新たな商品の設計などを含むさらなる環境整備を行う」方針が示されました。
こうした流れを受け、7月10日には国民民主党が、国債を少額投資非課税制度(NISA)の対象に加える法案を参院に提出しました。現在、国債はNISAの対象外であり、個人向け国債を含む国債の利子や売却益には20.315%分の税金がかかりますが、法案ではこれを非課税にしたうえで、地方公共団体の財政に影響を及ぼさないよう配慮すると記しています。
さらに7月14日には、自民党の片山さつき財務相が、国債のNISA対象化や相続税優遇について「やっぱりやっていく時じゃないか。金利のある世界にもなったし、ポートフォリオの多様化は国民にとってプラスだという声は多い」と述べ、制度変更に向けた意欲を示しました。今後の動向が注目されます。