はじめに

日本株の成長テーマとして注目されるIPビジネス。政府がコンテンツを戦略分野に位置付けるなか、任天堂、サンリオ、東宝などの大手に加え、VTuberやファンビジネスを展開する企業にも物色が広がる可能性があります。ANYCOLOR、カバー、東京通信グループを比較し、収益化と利益成長の確認点を解説します。


2026年後半のIP関連株を取り巻く相場環境

2026年後半の日本株で、改めて注目しておきたいテーマの一つが「IPビジネス」です。

IPとは「Intellectual Property」の略で、日本語では知的財産を意味します。株式市場では、アニメやマンガ、ゲーム、キャラクター、映画、音楽、タレントなど、価値あるコンテンツやブランドを保有し、それを多様な形で収益化している企業群を指すことが多いです。

去年も本連載 で取り上げましたが、ここ数年、サンリオ、任天堂、東宝といった日本を代表するIP関連企業は、大きく株価を上げてきました。一方で、2026年前半にはその反動もあり、調整する銘柄が増えました。ただ、足元では長い調整を経て下値を固め、再び上向き始める銘柄も出てきています。

政策支援が強まる日本発コンテンツの海外展開

政府は成長投資を重点的に進める17の戦略分野の一つに「コンテンツ」を位置付けました。これは投資家にとっても重要な変化です。これまで日本のアニメやマンガ、ゲームは、文化振興や海外PRの文脈で語られることが少なくありませんでした。しかし現在は、コンテンツ産業を日本が世界で稼ぐための基幹産業として育てる方向へ、政策の位置付けが一段と変化し、単年度の補助金にとどまらず、中長期で投資を促す政策へと進んでいく可能性があります。

政府がここまでコンテンツ産業を重視する背景には、日本のIPがすでに世界で大きな市場を形成していることがあります。

政府によると、日本発コンテンツの海外市場規模は2024年時点で約6.1兆円です。さらに2033年までに20兆円へ拡大する目標が掲げられています。単なる人気商品ではなく、外貨を稼ぐ産業として本格的に育てようとする姿勢がうかがえます。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]