はじめに
貯蓄や生活設計も大切だけど、ただ働くだけの人生じゃつまらない。「休みの日はひたすら寝るだけ」なんていう生活では、確かにお金はかかりませんが、退屈な毎日に活力を失い、かえって仕事にもマイナスなんてことにもなりかねません。趣味の時間を大切にし、楽しい休日を送ることで、人生はより一層充実したものになるはずです。
ただ、気になるのはやっぱりお金。「何かスポーツでも始めたいな」と思っても、どれくらい出費がかさむものなのか、際限なく趣味にお金をかけられるほど余裕はないし、いろいろ悩んでいるうちに何となく諦めてしまう人も多いのでは。
しかし世の中には、上手にお金を遣り繰りし、大好きなスポーツと仕事を両立させて人生を謳歌している人はたくさんいます。今回は、あまりなじみのないマイナースポーツ「カヌーポロ」を楽しんでいるサラリーマン、山崎秋良さんにいろいろとお話を伺ってみました。珍しいスポーツ、一体どれくらいの出費が必要なんでしょうか?
カヌーポロってどういうスポーツ?
ーーそもそもカヌーポロってどんなスポーツなんですか?
山崎:簡単に説明すると、カヌーに乗って行う水球みたいなものです。1チーム5人でカヌーを漕ぎながらボールをパスし、相手ゴールに入れれば得点、というゲームですね。カヌーとカヌーがぶつかり合う激しいスポーツですが、一度経験すると病みつきになる面白いスポーツですよ。
ーーほとんどの人は見たことも聞いたこともないと思うのですが……。
山崎:そうですね、競技を行える場所自体が非常に少ないですし、日本の競技人口は1000人くらい。けっこう本気で取り組んでいる人はせいぜい2~300人程度でしかないと思います。
ーーこれから始めようという人にはハードルが高そうですね。
山崎:確かに、池や湖、あるいはプールがないとできないし人数も必要ですから、仲間を集めてチームを作ろう、というのは無理ですけど、協会に加入すればすぐに参加できます。首都圏では千葉や横浜などにもありますから、入り口はそんなに大変じゃないと思いますよ。
マイナースポーツは出費が心配?
ーー装備や道具に随分とお金がかかりそうなイメージです……。
山崎:もちろん、本格的に始めようとなればそれなりに必要ですが、入会して月額1,000円の会費を払えば、いつでもやり放題。体験試乗会も常にやっていますし、カヌーから何から貸してくれますから最初はわずかな出費でかなり楽しめるんじゃないかと思います。
とにかく体験してみれば面白さがわかると思います。そして、ぜひ続けたいと思ったら自分用の装備を揃えればいいんです。ライフジャケットやフェイスガードなど、初期費用で15万円くらいでしょうか。高いようですけど、どんなスポーツを始めるにしてもある程度の初期費用は必要ですから。
ーー山崎さん自身はカヌーポロにどれくらい投資をしているんですか?
山崎:本格的にやり始めると、やはり自分専用のカヌーやパドルが必要になるし、道具にもこだわるようになりますよね。カヌーは最低でも20万円くらいはしますし、パドルも4~5万はする。国産メーカーがなく、他のスポーツよりは割高かもしれません。そのあたりはマイナースポーツの悲しいところですね。
激しいスポーツなので、パドルが折れることもよくあるし、カヌーも長持ちはしません。競技歴18年くらいですが、これまでに折ったパドルは20本、現在乗っているカヌーは6隻目です。確かにけっこうお金はかかりますね(笑)