はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、2年後の早期退職を目標とする53歳の独身女性。現在の貯金総額は5,000万円です。はたして希望の早期退職は可能なのでしょうか。FPの氏家祥美氏と考えていきましょう。


【相談内容】
FIREをしたいと考えていますが可能でしょうか。仕事が精神的に辛いため、あと2〜3年後に退職希望。退職後は暇で辛ければ、週に3〜4日、短時間で働くつもりです。未婚で一人なので、お金は使い切るつもりでいます。これまでの人生でも贅沢はしていないため大丈夫だと思いますが、何歳まで生きるか分からないため、いざ無収入になって資産が減り続けるのも怖いように思います。

今後の大きな支出としては、車の買い替えや家の修繕、国内外への旅行を考えています。早期退職のため、年金は試算額より減ると思うので、可能なら70歳まで繰り下げてから受給するつもりです。投資はNISAでオルカン一択でやっており、退職までには限度額一杯になるよう考えています。FIREができるかどうかの判定をお願いします。なお、両親がまだ健在ですが、相続等での入金予定はありません。

【相談者プロフィール】
・女性、53歳、未婚、会社員
・夫:なし
・子ども:なし
・お住まい:持ち家(戸建て)
・毎月の世帯の手取り金額:35万円
・年間の世帯の手取りボーナス額:120万円
・その他:なし

【毎月の支出の内訳】
・毎月の世帯の支出の目安:10万円
・住居費:1万円(固定資産税)
・食費:2万円
・水道光熱費:1万円
・教育費:なし
・保険料:なし
・通信費:0.8万円
・車両費:1.5万円
・お小遣い:3万円
・その他:なし

【資産状況】
・毎月の貯蓄額:20万円 
・ボーナスからの年間貯蓄額:なし
・現在の貯金総額:5,000万円
・毎月の投資総額:12万円、別途年に240万円成長投資枠に投資
・現在の投資総額:1,500万円
・現在の負債総額:0万円
・その他:公的年金月18.8万円(60歳まで働いた場合)、退職金(3年後の場合)1700万円
今回のご相談者さんは、2年後の早期退職を目指して節約と投資に励んでいます。現在お持ちの金融資産を「生活費」「ライフイベント資金」「リスク予備費」の3つに分けて、今後の暮らしの見通しを立てていきましょう。

相談者は貯蓄率70%以上の「貯め体質」

ご相談者さんの手取り年収は540万円(月収35万円×12+120万円)ですが、そのうち384万円{(投資12万円+貯蓄20万円)×12}を運用に回しています。貯蓄率70%以上の素晴らしい「貯め体質」です。

それが実現できるのは、毎月の支出を10万円に抑えたシンプルな家計だから。実家暮らしで家賃や住宅ローンの支払いが不要なため、住居費負担が固定資産税相当の月額1万円で済んでいることは、とても大きなメリットです。その他の臨時的な支出も多少あると見込んで、ここでは年間支出は156万円程度(毎月10万円×12カ月+年収から貯蓄や投資を差し引いた差額36万円)としておきます。

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