はじめに
シェア低下や高金利の影響。今回除外された3社の背景
一方、今回除外されたのは以下の3社です。
モルソン・クアーズ・ビバレッジ(TAP)
世界有数の規模を誇るアメリカ・カナダ拠点の総合酒類・飲料メーカーで、代表的なビールブランドとして「クアーズ(Coors)」「ミラー(Miller)」「モルソン(Molson)」「ブルームーン(Blue Moon)」などを保有しています。
2026年第2四半期(4〜6月期)決算は、前年同期比で減収および大幅な営業減益となりました。ブランドシェアの低下が要因です。指数内で時価総額が相対的に小さくなった下位企業から順に除外する基準に抵触したと見られます。なお、同社は1976年にS&P500に採用された歴史ある企業でもありました。
トレード・デスク(TTD)
広告主や広告代理店向けにデジタル広告の買い付け・管理・最適化を支援する、アメリカの代表的な広告技術企業です。2026年8月6日に発表された2026年第2四半期決算および第3四半期見通しが市場予想を下回りました。自動車および消費財(CPG)セクターが関税、原材料コスト、消費の二極化による圧迫を受けており、同社の売上に影響しました。また、大手広告会社が委託した第三者機関から、不適切な手数料請求やメディアコストの透明性欠如が指摘・報道され株価が下落したことも背景にあります。2025年7月にS&P500に採用されたばかりでした。
ビルダーズ・ファーストソース(BLDR)
米国最大手の住宅建設資材・サービスの供給企業です。米国内の多数の州にまたがる広範な拠点網を活かし、戸建てや集合住宅の建設・リフォーム業者へ資材を安定供給しています。直近2026年第2四半期(4〜6月期)決算は、減収および最終赤字に転落しました。高金利や住宅価格の高騰による手頃感の欠如から、住宅着工件数が伸び悩んでいます。業績低迷や製品販売価格の下落、燃料コストの高騰などが嫌気され、株価は2026年に入り年初から約28%以上下落し、9月には52週安値を更新していました。時価総額がS&P500構成銘柄の中で最下位クラス(80億ドル以下)まで縮小していたことが要因です。2023年12月からS&P500に採用されていました。
銘柄の代謝がもたらすインデックス全体の強み
S&P500指数では、勢いのある新興・成長企業が採用される一方で、業績が低迷した企業が除外されます。
こうした定期的な入れ替え(代謝)が行われることによって、指数全体の成長力とクオリティが高く維持されているのです。
※本記事に掲載している情報は2026年9月11日時点のものです。
※個別銘柄の動向や見解は、特定の株式の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。