はじめに
・旧ジュニアNISA保有者の「こどもNISA」開設は子ども本人の口座ログインが必須
・放置口座の取引パスワード失効や家族間のメールアドレス重複に事前の注意が必要
・ID、パスワード確認とメール受信環境の整備でスムーズな開設とキャンペーン活用が可能
子どもの将来のための資産形成として注目の「こどもNISA(未成年者特定累積投資勘定)」。10月1日から口座開設が始まっています。実際の投資は2027年1月からですが、口座開設だけは先に進めておきたいものです。
旧ジュニアNISA口座を持っていないご家庭は、親の口座に紐づけて新規でこどもの口座を作るので、そこまでハードルは感じられないと思います。
しかし、すでに「旧ジュニアNISA口座」を持っているご家庭が新しく「こどもNISA」を開設しようとすると、こどもの口座(未成年口座)にジュニアNISAとは別に、2027年1月からはじまる「こどもNISA」を開設することになります。文字で説明すると複雑に感じられますが、実際のオンライン手続きでも想像以上の注意点が存在します。
金融知識のあるファイナンシャル・プランナー(FP)の私自身、子ども2人分の口座開設手続きを進める中でオペレーターの方に確認しながら30分以上格闘することになりました。
今回は、実体験から分かった「旧ジュニアNISA口座がある場合の注意点」と「開設前に準備しておくべき裏ポイント」を解説します。
1. 放置しがちな「旧ジュニアNISA口座」に潜む2つの罠
旧ジュニアNISAは制度が廃止(2023年末で新規買い付けが終了)されているため、現在は「新規買付はできず、年齢制限(18歳到達等)により売却も基本的にしない=放置して眺めているだけ」というご家庭がほとんどのはずです。しかし、この“放置状態”こそが「こどもNISA」開設の最大の障害になります。
罠①:取引パスワードの「長期間未利用によるリセット」
長期間取引やログインを行っていないと、セキュリティ保護の観点から取引パスワードが自動的にリセット(失効)され、再設定が必要になるケースがあります。
我が家の場合(SBI証券):
・11歳の長女の口座:長期間利用がなかったため取引パスワードがリセットされており、再設定が必要だった
・8歳の次女の口座:特に変更を行っておらず、そのまま利用できた
証券会社ごとの「長期間」の明確な基準は公表されていませんが、いざ手続きしようとした段階で「パスワードが通らない!」と焦る原因になります。
罠②:取引パスワード再設定に必要な「メールアドレスの重複不可」ルール
取引パスワードを再設定するには、口座に登録しているメールアドレスでの認証(認証コードの受取など)が必須です。
ここで非常に厄介なのが、「親・子1・子2で同じメールアドレスを共有(重複登録)できない」という点です。
・親のメインアドレス(親口座に登録)
・子1用アドレス(長女口座に登録)
・子2用アドレス(次女口座に登録)
このように、家族で最低3種類のメールアドレスを用意して紐付けておく必要があります。
普段使わないサブアドレスを子どもの口座に割り当てている場合、「そもそもそのメールアドレスにアクセスできるか」「認証メールが受信箱に正しく届くか」をあらかじめ確認しておかないと、パスワードの再設定すら進まなくなってしまいます。
2. なぜこんなに難しい? 旧ジュニアNISA経験者向けの案内不足
ネット上や証券会社の案内は、そのほとんどが「これから初めて子どもの口座を作る(親の口座から手続きする)」という新規開設パターンを前提としています。
すでに旧ジュニアNISA口座を持っている場合は、「子ども本人の口座からログインして手続きする」というアプローチが必要になるため、以下のようなステップでつまづく人が出る可能性があります。
- ログインしようとしてもパスワードが使えず再設定を求められる
- 登録していた子ども用のサブメールアドレスが分からず認証コードが受け取れない
- 親の口座からは手続きできず、八方塞がりになる
プロである私ですらオペレーターさんに聞きながら30分以上かかったのですから、一般の親御さんが途中で諦めそうになるのも無理はありません。