はじめに

投資信託の積立と、個別株・ETFの直接取引で影響は異なる

ここで重要なのが、自分が何に投資しているかです。

一般的な投資信託は、1日につき一つの基準価額で取引されます。これに対し、ETFは株式と同じように証券取引所に上場しているため、市場が開いている間はその時々の価格で売買できます。

たとえば毎月3万円をNISAのつみたて投資枠で投資信託に積み立てている場合、米国株が23時間取引になったからといって、その投資信託をETFのようにリアルタイムで売買できるようになるわけではありません。投資信託を使った長期の積立投資を中心にしている方にとって、今回の変更による直接的な影響は限定的です。

ただし、米国の個別株やETFを直接売買している方は事情が異なります。複数の銘柄を保有し、ニュースや株価を確認しながら売買タイミングを判断している方にとっては、リアルタイムで売買できる時間帯そのものが広がります。

日本の日中にも取引できるという選択肢が増えますが、参加者が少ない時間帯では、前述した流動性やスプレッドのリスクにも注意が必要です。

制度が変わっても、投資方針まで変える必要があるか

取引時間が拡大しても、自分の投資の目的まで変わるわけではありません。

長期の資産形成を目的に投資信託を積み立てている方であれば、23時間取引が始まったからといって、売買回数を増やす必要はありません。これまで通り、自分で決めた金額を継続して積み立てていくことが基本になります。

個別株やETFを日常的に売買している方にとっては、利用できる時間帯が増えることはメリットになり得ます。ただし、証券会社によって対応開始時期や取引できる時間帯、対象銘柄などが異なる可能性があります。

松井証券、マネックス証券、SBI証券は制度開始に合わせた対応を予定しています。楽天証券は現在最大16時間の取引に対応しており、ほかの証券会社でも今後サービス内容が変わる可能性があります。利用している証券会社の最新情報は確認しておきたいところです。

制度が変わったからといって、何かしなければと焦る必要はありません。この変更が自分の投資スタイルに関係あるかどうかを冷静に見極めることが大切です。

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