はじめに
・コアウィーブの負債懸念による急落に対し、事業者の淘汰が進むだけでAI需要全体の成長は維持されると分析
・値上げ発表のサイゼリヤや売上高1兆円視野の良品計画は、強い収益力や海外展開への評価から株価が上昇
・「大川道場」では変圧器大手のダイヘン(6622)を取り上げ、電力インフラ増強に伴う中長期的な堅調さを指摘
日米で株価が乱高下し、ハイテク関連の不透明感や為替の変動など、マーケットの判断材料をどう整理すべきか迷う個人投資家は少なくありません。マネーフォワード MEのYouTubeチャンネル「ME STUDIO」で配信中の「大川 & Nobbyの聴くだけ投資」では、クオンツアナリストの大川智宏氏と元外資系金融マンのDJ Nobby氏が、今週の主要ニュースの裏側を対話形式で深く掘り下げています。
今回は、日経平均が一時過去3番目の下げ幅となった「コアウィーブ・ショック」の真相、中国メモリ台頭と半導体需給の行方、値上げ後も株価が跳ねたサイゼリヤや売上1兆円を突破した良品計画の成長ロジック、大川道場で取り上げる変圧器メーカーの将来性まで、二人のリアルな視点を交えてお届けします。
コアウィーブ急落の真相。DJ Nobby氏が迫る「AI・データセンター相場」への影響
約8兆円(500億ドル)規模の巨額負債を抱えるデータセンター事業者コアウィーブの資金調達懸念を発端に、日経平均株価が一時過去3番目の下落幅を記録する相場波乱がありました。DJ Nobby氏は「データセンター企業の財務不安は、AI産業全体の構造的な失速につながるのか」と率直な疑問を投げかけます。
これに対し大川氏は、「データセンター業界は参入企業が乱立しており、一部事業者の淘汰が起きても顧客は他社へ移るだけである」と解説。業界全体の需要自体が縮小するわけではなく、淘汰を経て強固な事業者に収れんしていく自然な発展段階に過ぎないと捉えています。市場の一時的なパニック売りに惑わされず、需要の実態を見極める姿勢を示しました。
中国メモリ台頭と半導体需給。価格高騰の収束と実需の動き
さらに中国のCXMTなどが高性能メモリを市場へ供給し始めたとの報道について、大川氏は事前の予測通り、中国勢の台頭による供給量の増加がメモリ価格の過度な高騰を抑制する方向に働くと指摘します。
半導体やメモリの部品価格が落ち着くことは、データセンターや機器メーカーにとって調達コスト削減につながるため、半導体相場の正常化に向けた実質的なプラスの変化であると二人は捉えています。
サイゼリヤ6%値上げでも株価上昇。良品計画1兆円突破に見る海外展開の勝機
身近な内需企業では、サイゼリヤがミラノ風ドリアなどの値上げ(平均6%程度)を発表したにもかかわらず、株価が一時14%近く急騰しました。DJ Nobby氏が「値上げによる客離れリスクはないのか」と尋ねると、大川氏は「圧倒的な低価格帯を維持しているため、値上げがそのまま利益率の改善へ直結する大きな後押しとなる」と説明します。
同様に売上高1兆円を突破した良品計画(MUJI)も、海外売上比率を40%へ引き上げる中期計画を発表して株式市場で好感されました。インフレが定着する海外市場でしっかりと稼ぎ、その利益で国内事業を支える構造が両社共通の成長の原動力となっています。
大川道場:電力インフラ需要で注目される変圧器メーカー「ダイヘン」の評価
番組後半の「大川道場」コーナーでは、DJ Nobby氏が購入した変圧器メーカー「ダイヘン(6622)」が議題に上がりました。データセンターの新設や工場の自動化に伴い、電力インフラの設備投資は世界的に増加傾向にあります。
直近の株価調整について大川氏は、短期的な利益確定売りやハイテク全般の売りに巻き込まれた一時的な影響と捉えており、電力需要の構造的な増加を背景に、中長期的な事業環境の強さは維持されていると示しました。
来週の見通し:主要イベントと現物・分散投資の姿勢
来週は米国の主要企業決算発表や物価統計など、市場の方向感を左右する重要イベントが相次いで控えています。
DJ Nobby氏と大川氏は、一時的なニュースや突発的な噂に翻弄されることなく、企業の稼ぐ力や財務の健全性を冷静に見極め、現物での分散投資を継続することが波乱相場に対処する姿勢であると締めくくりました。
より詳細な相場分析や、各銘柄に対する大川氏とDJ Nobby氏のリアルな掛け合いについては、ぜひマネーフォワード MEのYouTubeチャンネル「ME STUDIO」の番組「大川 & Nobbyの聴くだけ投資」でお楽しみください。
※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。