はじめに

【記事の要点】
・家の浸水時は「罹災証明書」の取得と浸水高が分かる写真撮影が初動の鍵
・生活再建支援金は大規模半壊以上が対象で、再建方法に応じて最大300万円が支給
・税金救済は「雑損控除」と「災害減免法」の選択制で、繰越や住民税まで含めた比較が重要

2026年は各地で記録的な豪雨が相次ぎ、「観測史上最大」という言葉を何度も耳にしました。8月13日から14日にかけての千葉豪雨では、総降水量が平年の8月の降水量の3倍以上となった地点もあります。住家被害は6,200棟を超え、大きな爪痕を残しました。

こうした被害を目の当たりにして、もし自身が被災した時には何をすれば良いのか気になった方も多いはずです。

生活の再建には最大300万円の公的支援や税金の救済措置が用意されていますが、どちらも自分で申請しないと受けることができません。

本記事では、家が浸水した場合に受けることができる支援と、その選択基準をご紹介します。


罹災証明書の区分が被災者生活再建支援金を左右する

家が浸水した場合に重要な役割を担うのが、罹災証明書です。罹災証明書とは、被害の程度を証明する書面であり、公的支援である「被災者生活再建支援金」を受け取れるかどうか、またその支給額を判断するうえでも重要な書面です(「雑損控除」や「災害減免法」など税金の救済措置を利用する際にも、税務署から提出をお願いされている重要な書面です)。

罹災証明書における区分は以下のように損害割合で判断され、被災者生活再建支援金の対象となるのは、原則として中規模半壊以上の被害となります。

※損害割合は、住家の主要な構成要素の経済的被害の、住家全体に占める割合で判定

なお、半壊や敷地被害により住宅をやむを得ず解体した場合や、長期間避難が必要な場合にも、支援対象となります。

また、浸水深は区分の判定に必要な調査項目となっていますが、「スマートフォン等の撮影画像から算出した浸水深を用いることも可能」と被害認定基準運用方針に明記されています。そのため、片付けや修理を始める前に、浸水した高さが分かるように家の外観や室内、浸水跡等を撮影しておきましょう。

最大300万円の被災者生活再建支援金

被災者生活再建支援金は、「基礎支援金」と「加算支援金」の2階建て構造になっています。
基礎支援金は罹災証明書の区分、すなわち住宅の被害の程度により金額が変わり、全壊で100万円、大規模半壊で50万円です(中規模半壊は対象外)。

一方、加算支援金は住宅を①建設・購入するのか、②補修するのか、③賃借するのかで金額が変わります。

※加算支援金は①〜③を重複利用することができないため、全壊、大規模半壊の場合、一旦賃借した後に住宅を建設・購入した場合は、合計で200万円までの支給になります。

つまり、区分が全壊(基礎支援金100万円)で住宅を建設・購入し直す(200万円)場合、被災者生活再建支援金の支給額は最大の300万円となります。なお、1人世帯の場合は金額がすべて上記の4分の3になります。

この支援を受けるための申請窓口は各市町村で、申請期限は基礎支援金が13か月、加算支援金が37か月となっています。基礎支援金の申請には罹災証明書が必要なので、それまでに申請・取得しておきましょう。

この支援制度とは別に、住まいの応急的な修理を対象にした災害救助法の「住宅の応急修理」という制度があります。一定の要件を満たせば、大規模半壊・中規模半壊・半壊では1世帯75.7万円以内、準半壊では36.7万円以内の応急修理について支援を受けることができます。

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