はじめに

3:「控除ブロック」は税金、社会保険、社内預金や持株会が記載

控除ブロックには、給料から差し引かれるものの項目と金額が書かれています。社会保険料や税金など、必ず天引きしなければならないものと、会社独自の制度があればそれらが記載されています。

A:社会保険料

「健康保険料」「介護保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」を総称して、「社会保険料」といいます。社会保険に入っていることで、大きな保障を持っていることになります。それぞれの補償内容と金額を知って、保険に加入する時や見直しの時に考慮し、無駄な保険料を払わないようにしましょう。

●健康保険料
病気やケガのとき、治療費が3割負担ですむだけではなく、仕事を休まなければならなくなって給料がもらえないときに、「傷病手当金」の支給があります。これは、給料の3分の2が最長1年6ヵ月間にわたって支給されます。

保険料率は、協会けんぽ(東京都)の場合9.91%で、うち半分は会社が負担しています。料率は加入している健康保険や会社の所在地によって変わります。

●介護保険料
40歳以上が対象となり、保険料の負担が発生します。

基本的には65歳以降で介護を受ける必要がある状態になったときに、1割の自己負担で介護サービスを受けることができるというものです。65歳未満であっても、ガンなど指定された病気が原因による要介護状態であれば、介護保険を使うことができます。

保険料率は、協会けんぽ(東京都)の場合1.65%で、健康保険と同じく会社が半分負担しています。

●厚生年金保険料
厚生年金保険料を払うことで、国民年金保険料も払ったことになります。保険料率は、18.3%で、同じく会社が半分負担しています。

厚生年金には、「老齢」「障害」「遺族」の3つの原因による支給があります。「老齢年金」は老後資金のための積み立て、「障害年金」は障害になったときの生活費の補てん、「遺族年金」は遺族の生活費の補てんとして支給されるものです。

老齢厚生年金は、国民年金(基礎年金)の上乗せとして支給されます。厚生年金に加入していた期間と報酬によって年金額は違ってきますが、国民年金のみ40年間の場合の年金は月額6万5000円ですが、厚生年金に同じく40年間平均年収400万円で加入していたら、上乗せとして月額7万3000円で合計14万円と倍以上となります。

毎年誕生月に日本年金機構から送られて来る「ねんきん定期便」に、直近1年間の厚生年金保険料の支払い額が記載されています。自分の給料明細の天引き額と照らして、厚生年金が確実にもらえるか確認しておきましょう。

●雇用保険料
失業したときの当面の生活費や、再就職やスキルアップのための教育に対しての費用の一部補助を受けることができます。また、育児や介護で仕事を休んだため給料がもらえない間のうち上限日数までは、「育児休業給付金」や「介護休業給付金」として、給料の50%から67%を受けることができます。

保険料率は一般的な事業で0.9%、うち会社が0.6%、従業員は0.3%の負担となっています。

B:所得税・住民税

毎月引かれる所得税は概算で計算されます。支給総額から税金の対象とならないものと、社会保険料を引いた額によって、「源泉徴収税額表」から割り出した金額となります。そして12月に年末調整によって精算され、過払いがあれば返金され、不足があれば徴収されます。

一方住民税は、前年の所得により確定された税額が、翌年6月の給料から5月まで12回分割で天引きされます。

所得税率は年収400万円なら5%または10%。住民税率は所得に関わらず10%です。

天引きされた税金を取り戻すためには、税金を取り戻しつつ老後資金を積み立てられるiDeCo(個人型確定拠出年金)の活用を検討しましょう。iDeCoは、払った掛け金分だけ所得が減るので、その年の所得税が年末調整で還付され、翌年の住民税も安くなります。

C:社内制度

「団体保険料」「従業員持株会」「財形貯蓄」「確定拠出年金(本人負担)」などは、会社によってあるものとないものがあります。勤め先にこれらの制度があるなら、優先的に活用しましょう。なぜなら、団体保険は保険料を給与天引きすることで、保険会社から団体割引を受けることができることになっています。そのため、同じ補償でも各自で加入するより保険料が安くなっていることが多いからです。

従業員持株会は勤めている会社の株式を取得するために制度で、会社が奨励金を払っているところもあります。財形貯蓄は給与天引きで貯蓄ができる制度です。一般財形、財形年金、財形住宅があり、財形年金と財形住宅は運用益に対して税金がかからないという優遇を受けることができます。

持株会、財形貯蓄、確定拠出年金などの給料天引きによる積立は、負担感がなく着実に資産形成ができるという点が大きなメリットです。家計に無理のない金額でまず始めてみましょう。


給与明細は、情報の宝庫だということが、わかって頂けましたか。給与明細の見方がわかれば、普段意識しない社会保険や税金のこと、そしてお金とどのように向き合っていけばよいのかのヒントがあります。自分に合った貯蓄方法や節税方法をぜひ見つけてください。

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