はじめに
将来や老後が不安で……という人は多いのではないでしょうか。先を見据えると、お金を貯めたいと思いますよね。
最近は、老後の心配ばかりして今の生活がしっかりできていない、赤字であるという人もよく見かけます。これでは老後のための対策もできませんよね。
少しでも将来をよくするためには、一番身近なお金である「家計」をしっかりすることが大切です。それが、お金の流れ全体をよくすることにつながります。貯金体質になれば、一生お金に困ることもないでしょう。
そんな家計改善のための入り口をまずは学び、実行してみましょう。
家計をすっきりするために、固定費・変動費の改善を
多くの方は老後や将来のために投資だけを見据えてしまったり、反対に先のことはわからない、何とかなるだろうとその場しのぎで考えがちだったりします。お金を貯めたい、増やしたいと思っていても、その前に現状がわからないと改善のしようがないですよね。だからあえて「今」、つまり現状の家計を見る必要があります。
多くの家計を見ていると、定番ではありますが、生命保険料、通信費、教育費、食費、日用品費という支出の負担が増えています。そのため、これらの支出を改善していくことが、効果的です。
支出には固定費、変動費があります。固定費とは毎月一定した支払いをするもののことで、住居費、通信費、生命保険代、教育費、小遣い、毎月のローン返済額などになります。
なかでも代表的なものは、生命保険料です。
これを改善していくには、少し勉強が必要です。情報を集めたり、書籍を読んだりして、知識をつけ、自分に必要な保障を考えてみてもいいでしょう。誰かから紹介されたとか無料だからと他人に勧められ、保障内容もよくわかっていないような人任せのままではいけません。それは自分のお金を大事にしていないということと同じです。
通信費も見直していきましょう。今は格安スマホも広がり、窓口も増え、気軽に変更することができます。また、大手キャリアも格安スマホを受けて料金の安いプランを出しはじめました。一度見直せば支出の状況は大きく変わります。まずできることをやってみることがいいのです。
変動費は、精神論が入ってくる部分。枠を作って、タームを短くしてコントロールするのも効果的です。例えば、食費は1ヵ月5万円を予算としてやりくりするというよりは、1週間程度で予算を作り、管理してみると具体的に必要な部分と不要な部分がわかりやすくなります。できるところから考えてみてください。
元を返せば、モノは私たちの周りにある“お金”と一緒。物が整理されていなかったり、過多な状態、何がどこにあるかわからないというのは、お金の管理ができないのと同じです。新年から、新しいすっきりとした状況を目指しましょう。
すっきりした家計を作るためには、まず現状把握を
支出をすっきりさせるには、まず、必要な支出と必要がない支出をきちんと分けなくてはいけません。つまり「支出にメリハリをつける」のです。そのためには、今、自分はどういったものに、いくらの支出をしているのかを把握する必要があります。
やりくりが上手な人は、「自分の価値観(自分軸)」を持っています。お金の使い方について考えるモノサシがあるため、自然にメリハリがついているのです。
このような考え方は、「家計の三分法」と言ったりもしますが、「3つのモノサシ」という家計のはかり方をすると、自然に身についてきます。方法は簡単で、支出を「消費」「浪費」「投資」の3つに分けるだけ。
「消費」とは、生活に必要な支出で、たとえば水道光熱費の使用料や食費、消耗品などのことです。「浪費」とは生活には必要がなく、今を楽しむだけの支出で、パチンコなどのギャンブル費や過剰な嗜好品など。「投資」は自分の将来に役立つ支出で、株式投資などのいわゆる投資、貯蓄やスキルアップにかかる費用など、今後、自分や家族のためになると考えられる支出が該当します。
このように3つの基準で考えるだけで、お金を出すところは出すというメリハリができますし、ムダな支出が少なく、すっきりとした家計を作ることができます。