はじめに

メーカー別では3強が他社を圧倒

最後にメーカー別のシェアを見てみましょう。

スーパーではトップが明治、ロッテが2位、3位が江崎グリコです。1位と2位、2位と3位の差はそこそこあります。これに対し、ドラッグストアでは1位と2位が入れ替わって、トップがロッテで2位が明治、3位は江崎グリコですが、2位と3位は僅差です。

上位3社の合計はスーパーでは57.4%、ドラッグストアでは54.9%。いずれの業態でも3強が他社を圧倒していることがわかります。

ただ、スーパーでもドラッグストアでも、ベスト10にはロングセラー商品を持つ、小粒ながらしっかりファンを掴んでいる有名企業がちゃんとランクインしています。スーパーではフルタ製菓やチロルチョコ、ドラッグストアでは有楽製菓や日清シスコです。

独自の強みを持つ中堅メーカーたち

フルタ製菓は「セコイヤチョコレート」「ハイエイトチョコ」「チョコエッグ」でおなじみ。チロルチョコは社名と同じ一口サイズのチョコを単品で売ってくれる手軽さは貴重です。有楽製菓は「ブラックサンダー」、日清シスコはプチパック9袋入りを袋詰めした「チョコフレーク」を出しています。

スーパー、ドラッグストアでともに10位に入っているカバヤ食品は、一般的にはグミや「ジューC」が有名ですが、「セボンスター」というアクセサリーのおまけがついたチョコレートを出していますので、小さな女の子たちに人気のメーカーなのでしょう。

ところで、2016年10~12月にドラッグストアで6位にランクインしていたロッテのエアインチョコ「霧の浮舟」が今年2月末で販売を終了するそうです。発売から37年も経っているロングセラー商品で、ファンの間では惜しむ声が出ているようです。

業態や時期によって、さまざまな顔を見せるチョコレート商品の市場。バレンタインデーをきっかけに、普段は意識していない市場の変化に目を向けてみると、新しい発見があるかもしれません。

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