はじめに

ここ数年の超低金利傾向のなかで、2016年2月にマイナス金利が導入。さらに預金金利の引き下げが行われました。貯蓄だけではなかなか資産を増やすことが厳しい今、ある程度の運用益を得たい場合は、株や投資信託などに投資する必要があります。

しかし、その際には銘柄や種類などを選ばなくてはならないというハードルも……。中でもFX(外国為替証拠金取引)は、2つの通貨間の交換レート(為替レート)によって値が動くドルやユーロなどの通貨を値動きのあるものと捉えて売買する、ハイリスク・ハイリターン商品。初心者が行うにはなかなかハードルが高いものです。

そんな投資初心者にうれしい商品が登場しました。それが、インヴァスト証券が開発し、2016年9月10日にリリースされた「シストレ24」のフルオートです。

フルオートを利用すれば、初心者でも簡単に取引を行うことができるというこの商品はどのような経緯でできたのか、どのような仕組みなのか。また、そもそもFX取引とはどういうものかなど、インヴァスト証券に話をうかがいました。


FX取引は100万円を2倍、3倍にしたい人がチャレンジするもの

自分の手元にある100万円を103万円、105万円にしたい場合は株や投資信託などでもいいのですが、100万円を200万円、300万円にしたい場合にはFXが選択肢に入ってきます。しかし、大きく増えるチャンスがある一方、リスク幅も大きいのがFX。ハイリスク・ハイリターン商品です。

インヴァスト証券では、2011年に選択型自動売買のFXシステムトレード「シストレ24」をリリースし、FX取引をしやすい環境を作ってきました。

「シストレ24」は、6000種類以上の自動売買プログラム(=ストラテジー)の中から成績のよいストラテジーを選択し、選んだストラテジーがあなたに変わってFX取引を行います。これらストラテジーはプロの投資家たちが考え出した売買のコツを集約した自動プログラムで、ストラテジーを選ぶだけで自分自身で戦略を立てて売買するよりも簡単に取引をすることができます。そのためFX初心者をはじめ幅広い層から人気を集め、リリースから約5年で総口座数9万口座を突破するサービスとなっています。

FXの自動売買には大きく3種類ある

「シストレ24」は自動売買プログラムと言いましたが、実はFXの自動売買には大きく分けて次の3種類があります。

1. 選択型自動売買(「シストレ24」など)

2. 自分で条件を設定して行う自動売買(MT4など)

3. 相場の上下に合わせてリピート注文する自動売買(トライオートFXなど)

(1)は、プロが作ったプログラムが用意されているから、売買の判断を自分でしなくてもプログラムを選べばOKというもの。(2)は、自分で取引の条件を細かく設定して取引するもの。ある程度知識がある人が自分でプログラムを調整して行う自動売買です。(3)は、相場に合わせて連続して注文を入れていくもので、利益をとっていく作業をシステム的に行う自動売買です。相場の流れを読んで注文の仕方を変えないといけないので、相場観が必要になります。

「シストレ24」は(1)の初心者向きの自動売買サービスとなります。

フルオートの開発理由

2011年にリリースした「シストレ24」は人気を集め、多くのお客さまにご利用いただいている一方、「自動売買でも負ける」という声もありました。「なぜこのプログラムで負けるのか?」ということを分析しはじめたところ、原因はプログラムを他のものに変更する、そのプログラムでの運用をやめる、という判断はお客さまが自分で行わなくてはならない部分にあることが判明しました。

相場の変化に応じて、そのとき最適なプログラムは随時変わっていきますが、この変更を見極めるのは難しいので、結果相場が変わるタイミングを捉えられず、プログラムの変更が遅れてしまうのです。また損が出ていてもそのプログラムに愛着がある、これまで勝ち続けてきたものだから信頼している、あるいは負けていると取引状況を見なくなるなどといった理由で入れ替えが行われず、負けてしまっていたのです。

インヴァスト証券でも選択中のプログラムについて、笑顔マーク(好調)やまずい顔のマーク(不調)のアイコンを取り入れて、そのプログラムの状況をお客さまにわかりやすく伝える工夫をしていますが、それでも自動売買という考えから入れ替えを行わないお客さまも多くいらっしゃいました。