はじめに

アニメ「クレヨンしんちゃん」に「男の沽券(こけん)にかかわるゾ」というエピソードがあります。しんちゃんのパパ・ひろしが、ママ・みさえに「座ってトイレを使うように」と要求され、「男の沽券にかかわる大問題だぁ!」と反論するところから始まるエピソードです。そこでしんちゃんも、すかさず「そうだ股間に毛がある!」とボケる流れでした。

これはあくまでアニメの台詞の話ではありますが、確かに幼稚園児にとって沽券という言葉は聞き慣れないものですよね。いや、幼稚園児だけでなく実は大人にとっても、沽券は難しい言葉であるように思います。

そもそも「沽」という文字を、沽券以外の言葉で滅多に見かけません。また沽券が「人や組織などの価値や体面」を意味することは知っていても、その由来については知らない人が多いのではないでしょうか。

沽券に「券」と書いてあるからには、実際、沽券は「券」なのです。そして本連載が取り扱う話題ですから、その券には、もちろん「経済的な意味」も含まれています。今回は「沽券」という言葉の成り立ちを探りましょう。

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