はじめに

子供名義の証券口座で教育資金を運用する際に気を付けるポイントとは?前回子供名義の株取引で親の税金がUPする?意外な落とし穴に引き続き、子供名義の株取引で親の税金が増えてしまったときにどうしたらいいのか?一例として筆者が税金を減らすために行ったことについてお話しします。


株の利益で扶養オーバー

筆者は2000年に子供名義の証券口座を開き、お祝い金などを株式で運用していました。しかし、IT相場が崩壊し、日特エンジニアリング株を塩漬け状態で保有することになってしまいました。

その後、アベノミクスによる株式相場の上昇もあり、2017年に買値を上回ったため売却。売却利益は約100万円になり安堵したものの、扶養控除を外れ親の税金が増えることになってしまいました。

というのも、当時、筆者の子供は20歳。本来ならば、19歳以上23歳未満の子供は特定扶養親族に該当し、親の所得から63万円を控除することができるのですが、子供の年間所得が38万円を超えると(株式の売却利益も含まれます)控除を受けることができなくなってしまうのです。(詳細は前回を参考)

控除がなくなり増えた税額は、所得により課税率が違うのですが、筆者の家庭の場合は10万円以上の増税となり、家計にとっては痛い打撃となってしまいました。そのため、当時、住宅ローン減税とふるさと納税は行なっていましたが、その他に利用できる控除はないかと頭を巡らせました。

節税は国民の権利、増税分を取り戻そう

そこで考えたのは、節税をして増税分を取り戻す策です。節税という言葉に対しては、「増税分を節税で取り戻すのは気がひける」とか「自営業の特権」というイメージを持っている人もいるでしょう。会社員の場合、給与から源泉徴収され会社で年末調整を行うため、自分で確定申告をする機会もあまりないものです。そうなると、節税について積極的に勉強する機会もないかもしれません。

しかし、ここでお伝えしたいことは、節税は脱税とは違い、本来、堂々と行うべき国民の権利だということです。日本は申請主義なので、税金を過分に納めていたとしても誰も教えてくれません。つまり、自分から申請しないと取り戻すことはできないのです。

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