はじめに

婚活に「仕事が忙しい」は関係ない?

これらの結果に対し、働く男女の婚活を支援してきたオーネットマーケティング部副部長の長岡正光氏は「実際に、新たな出会いや婚活を成就できるかどうかは、時間的な余裕の大小ではなく、いかに自分の成果を明確にして行動できているかどうかという事に由来しており、仕事の質や量と必ずしも相関しない」と言います。

長岡氏の元に訪れるキャリア女性のほとんどが、出会いがない理由について「仕事が忙しいから」「時間が作れないから」と口にするそうです。そのような女性たちには「まず、結婚に対してどのようなゴールを望んでいるのか」を提案するそうです。

重要なのは「結婚して子供を産みたい」「パートナーを得て生活したい」などという具体的なゴールを先に決めること。

「仕事が忙しいことは障壁ではありません。婚活のゴールに向けて自分自身で整理して、リスト化し、それを実行出来るかが成功する秘訣です」(長岡氏)

働き方改革より遊び方改革が婚活市場を救う

とはいえ、残業続きで体も心も疲弊していたら、婚活への意欲もわきませんね。

ストレス対策の専門家であるランスタッドEAP総研所長の川西由美子氏は「この10年で日本の労働人口が800万人も減り、あと2年半で女性の半分が50歳以上の時代がきます。今、働いている人がくたびれてしまっては日本の生産性も落ちてしまいます」と日本の働き方に警笛を鳴らしています。

川西氏によれば、働き方改革より重要なのは遊び方改革。仕事と同じように遊びについても真剣に考えることで、心に余裕が生まれれば、婚活への意欲も生まれてきます。

残業続きで婚活への意欲を持つこともできないという人たちには、まず、次の3つのステップを書き出してみて欲しいといいます。

遊び方改革のススメ
Step1:自分が楽になる事や好きな事をリストアップする。
(例)寝る・食べる・散歩・飲む 等
Step2:1のリストが書けない場合は、昔自分が楽しかった事を思い出す
Step3:仕事と同じようにプライベートのカレンダーを作る

今すぐに仕事の量を減らすのは難しいかもしれませんが、少しでも遊びを意識するだけで、仕事とプライベートのバランスを整えることは可能です。

今現在、働いている人たちは、男女を問わず、今後も日本の重要な働き手になります。残業続きでプライベートの時間がなく疲弊していくのは、社会にとっても重大な損失です。今後、仕事と同じように遊びの重要性も私たちの共通認識となるといいですね。

(文:編集部 村上亜紗子)

 

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