はじめに
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。
現在、年収は650万円で、預貯金1,300万円と、株や確定拠出型年金などを300万円保有しています。年齢の割には預貯金があると思うので、今後は毎月10万円ほどを投資信託に回そうと思っています。
ただ、仕事が忙しく投資に気が回らない状況なので、手数料はとられますが、ロボアドバイザーを活用すべきか悩んでいます。ロボアドバイザーを活用して社会情勢にあった運用をしてもらうのと、勉強のために自分で管理するのと、どちらがよいのでしょうか。また、ロボアドバイザーも証券会社によって違いがあり、どういった視点で選べばいいのかアドバイスをいただきたいです。よろしくお願いいたします。
〈相談者プロフィール〉
・女性、29歳、未婚
・職業:会社員
・居住形態:賃貸
・手取りの世帯月収:28万円
・毎月の支出目安:18万円
・総資産:1,600万円
花輪: ロボアドバイザー投資とは、コンピューターが投資家の「リスク許容度」に応じて資産配分を診断し、実際の投資まで実行してくれるサービスです。
おまかせで、希望に近い投資を続けられるので、忙しい人のニーズに応えてくれます。
長期投資するならコストに注目
初心者は手数料を支払ってロボアドバイザーのサービス会社に運用を一任するという方法もありますが、運用に慣れてきたら、ロボアドバイザーにはアドバイスだけもらって(あるいは自分で勉強をして)、自分で運用をするのも1つです。
なぜなら、ロボットアドバイザーはサービスによってはNISA口座を使うことができない場合もあるからです。アドバイス型のロボアドバイザーならば併用することができる場合もありますが、基本的に一任運用型だと利用できません。
また、ロボアドバイザーを利用すると、受けるサービスにもよりますが、手数料がそれなりにかかります。長期投資をする上で、手数料や税制優遇は見逃せません。
たとえ少額であっても、手数料は低い方がよいですし、非課税口座は積極的に利用した方がよいでしょう。
どのサービスを選べばいい?
日本でのロボアドバイザーは、お金のデザイン(THEO)やウェルスナビといった新興企業のほか、マネックス証券や楽天証券など既存のネット証券でもサービスを行なっています。インターネットで検索すると、新聞社などのサイトで比較表などが出てきます。こうした記事を参考にするのもよいでしょう。
また、すでに口座を開いているネット証券のサービスを利用すると、手間暇は軽減できるかもしれませんね。ご自分のニーズと利便性からサービスを考えるとよいのではないでしょうか。