はじめに

就職先で「社会保険」に加入できるか確認を

ひとり親家庭になると、自分で健康保険や年金などの社会保険を支払う必要があります。今まで夫の扶養に入っているなど自分で「健康保険」や「年金」を支払っていない方は、就職先で「社会保険」に加入できるかどうかも確認しましょう。

<社会保険の支払い方法>
(1)勤務先での加入:給与から天引き(健康保険・厚生年金)
(2)勤務先で未加入:自身で支払う(国民健康保険・国民年金)

就職先で社会保険に加入することができれば、給与からの天引きで「健康保険」と「厚生年金」の保険料を支払います。自分で国民健康保険、国民年金を支払うより、保険料が安くなることがあります。就職先で社会保険に加入できない、あるいは自営業をする場合は、自分で「国民健康保険」「国民年金」の保険料を支払うことになります。

ひとり親家庭の資格取得と就職支援

ひとり親になってからも様々な就職支援があります。働きながらも「スキルアップをしたい」「資格を取りたい」などの希望に寄り添い、就職活動の相談に乗ったり、仕事の紹介なども行ったりしています。対象になる講座や資格がありましたら、お住まいの自治体に確認してみましょう。

(1)自立支援教育訓練給付金
対象教育訓練を受講し修了したら、要件に該当するひとり親家庭の場合は経費の60%(20万円を上限)が支給される国の制度です。対象となる講座は、検索システムがあり、いつでも調べることができます。通学講座だけでなく通信講座もあるのもありがたい制度ですね。

(2)高等職業訓練促進給付金等事業
看護師や介護福祉士等の資格取得のため1年以上養成機関で修業する場合に、修業期間中の生活の負担軽減のために高等職業訓練促進給付金が支給されます。さらに入学時の負担軽減のため高等職業訓練修了支援給付金が支給されます。高等職業訓練促進給付金の支給額は月額10万円(市町村民税非課税世帯)となります。

(3)その他、パソコン教室など
自治体によりますが、就業支援講習会ではパソコン技術のスキルアップや「介護福祉士」「調剤事務管理士」「ファイナンシャルプランナー」などの講習会を行っている地域もあります。地域の広報に掲載されていたり、ひとり親家庭のための支援制度である「児童扶養手当」の窓口などにチラシが置いていたりするところもあります。講習料が無料やテキスト代のみなどの低価格で開催しているところがほとんどです。

今回は就職活動を中心にご紹介させていただきましたが、離婚前から情報収集と今後のための行動は自ら行っていきましょう。自治体で作られている「ひとり親家庭のしおり」などには、その地域独自の支援制度も一覧で掲載されています。お子さまとの生活のためにも制度を活用しながら、自分に合った働き方を見つけて行きましょう。

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