はじめに

いまや3組に1組が離婚すると言われる時代。離婚の渦中では、養育費の取り決めや引っ越しなど新生活の準備などで忙しく、つい「保険の名義変更」など細かい手続きが抜けてしまうことがあります。

保険の名義変更をしなかったために「子どもの学資保険の満期保険金を受け取ることができなかった……」ということがないように、離婚を決断したときにどのような点に注意し、手続きをする必要があるのか確認してみましょう。


離婚後、学資保険が受け取れない!?

学資保険に加入し配偶者が契約者だった場合、学資保険の満期保険金は配偶者名義の口座に振り込まれます。離婚後、子どもを自分が育て学校などの教育費を払う場合、配偶者が保険契約者のままですと満期保険金が子どものために使えない可能性があります。

子どもの成長と共に教育費がかさみますので、子どものために使えなくなるのは避けたいことです。学資保険の場合は、子どもを引き取る側の名義にするのが一般的ですので、「離婚前に保険の契約者をどうするのか?」を決め、必要に応じて変更の手続きをしましょう。

どちらが契約者?保険証券のここをチェックする

離婚時にはどのような点を確認して保険契約の変更手続きを行っておく必要があるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。保険には、「契約者」「被保険者」「保険金受取人」の3つの立場の人がいます。離婚時に契約者や保険金受取人を変更する場合には、保険会社に連絡をして手続きが必要となります。

項目変更について
1,契約者被保険者と全契約者の同意で変更可能
2,被保険者×保険の対象なので変更できない
3,保険金受取人被保険者の同意で変更可能

契約者や保険受取人の変更以外にも、離婚に伴って苗字が旧姓になったり、引っ越しで住所が変更になったりする場合もあります。保険の変更手続きがスムーズに進むよう保険会社に事前に確認をしながら、書類や本人確認書類など必要なものを揃えましょう。

離婚後、生命保険の受取人を誰にする?

保険金受取人を誰にするかはそれぞれの状況によります。

(1)子どもがいる場合

自分が子どもを育てている場合は、保険金受取人を子どもか自分の親にする場合が一般的です。また、元配偶者が万が一死亡した場合は、子どもの養育費は途絶えてしまうことにも注意です。このようなリスクに備えるためには、元配偶者の生命保険の受取人を子どもにすることで、万が一の場合、養育費の代わりに保険金を受け取ることが考えられます。

(2)子どもがいない場合

子どもがいない夫婦で、自分の死亡保険の受取人を配偶者にしていた場合、離婚後は保険金受取人を自分の親や再婚する方に変更するのが一般的です。契約者が自分の場合は、保険金受取人をいつでも変更できますが、離婚後に忘れないように手続きをしましょう。

子どもが成人になるまでにいくらかかる? 将来必要なお金をプロに無料相談![by MoneyForward HOME]