はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。

現在の手取り年収1,300万円を、あと2年くらいは継続できますが、その後は見えない状況です。子どもは2人とも来年就職で、年間500万円の教育費が今年で終わります。2年後に退職し、個人でコンサル業を始めよう思っていますが、年収は500万円に下がると考えています。その後、60歳から収入がなくてもやっていけるのかが不安です。65歳からの厚生年金は夫婦2人で30万円近くの予定です。老後の生活費として月40万円、そのほか余暇費用として年間100万円は欲しいと思っています。

【総資産(6,000万)の内訳】
・投資信託:1,900万円
・NISA:300万円
・普通預金:1,500万円
・外貨預金:250万円
・変額年金保険:500万円(一時払い)
・終身保険:現在の解約金1,200万円
・iDeco:月2.3万円
・現預金:230万円
・持家:住宅ローン完済済み

〈相談者プロフィール〉
・男性、49歳、既婚(妻:パート月収8万円)、子ども2人(大学6年、大学4年)
・職業:会社員(歩合制のコンサル業)
・居住形態:持ち家(戸建て)
・手取り世帯年収:1,300万円(額面1,800万円)
・毎月の支出目安:100万円


花輪: 老後のお金はいくらあっても不安になるもの。収入が減る、あるいはなくなる上に、長生きや日本のマクロ経済の状況など、さまざまなリスクがあるからです。

運用してお金の寿命を延ばす

そんな中、まとまった資金があるということはとても大きいメリットです。

たとえば、6,000万円を年率3%で運用できたとすると、毎年180万円を生み出すことができます。年金にプラスしたら大きな収入源になるでしょう。

運用をしながら、貯蓄を取り崩すとお金の寿命を伸ばすことができるのです。

60歳でリタイアすると貯金は底をつく?

運用をせずに、貯蓄を取り崩すだけの場合はどうでしょうか。

60歳から収入がなくてもやっていけるのかが不安とのことでした。60歳までは収入500万円、支出500万円以内で生活すると仮定しましょう。そして、60歳から厚生年金がもらえるまでの5年間は収入0円、支出500万円とすると、5年間で2,500万円が貯蓄から減ることになります。

65歳からの収入は360万円(月30万円)、支出も同じ500万円としましょう。そうすると毎年140万円の赤字になります。90歳までの25年間では、3,500万円の赤字です。

つまり、60~65歳までの収入ゼロの5年間の赤字と、老後の赤字を足すと、貯蓄はなくなるということになります。

60歳以降も仕事を継続、生活のダウンサイジングを

老後の生活費に月40万円、そのほか余暇費用を年間100万円とすると、年間580万円もかかります。現在のシミュレーションより、毎年80万円赤字が増えることになります。

定年退職をして仕事をゼロにするのではなく、フリーランスなどで年100~200万円稼ぐ、合わせて生活のダウンサイジングは不可欠でしょう。介護など予備費も必要だからです。

日本FP協会のホームページにはキャッシュフロー・シミュレーションのやり方が書かれており、ツールもダウンロード可能です。ご自身で数字を変えながらシミュレーションしてみるとよいでしょう。困った場合はファイナンシャルプランナーなど専門家に相談をするのも手です。

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