はじめに
働くお母さんが増えているようです。厚生労働省が発表した平成29年の国民生活基礎調査によると、児童の母親で仕事をしている人の割合が70.8%になりました。割合は年々増加傾向で、10年前から11.4ポイントも上がりました。
今、働き手が不足して困っているという声をよく聞きます。だから、働くお母さんが増えるのは良いこと!だとは思うのですが、手放しに喜んでしまって良いものなのでしょうか?それとも…。
働く夫と専業主婦の時代はおわり
実は1990年代後半から、専業主婦世帯と共働き世帯の数は逆転しています。今やその数は、共働き世帯が専業主婦世帯のおよそ2倍です。
2017年、しゅふJOB総研では働く主婦層に対し「いまから10年後を想像した時、夫婦のワークスタイルとして増えそうなのはどれだと思いますか?」という質問をしました。結果は以下のグラフの通りです。
有効回答数787名
「夫婦対等に共働き」が増えるだろう、と回答した人が7割を超えています。一方、同じ共働きでも「夫が中心となって働き、妻は補助的に働く」と回答した人は、1/4程度にしかすぎません。「夫が働き、妻は専業主婦」に至っては、わずか2.4%です。
夫婦のワークスタイルはどうかわる?
では、今の夫婦の働き方はどうなっているのでしょうか。しゅふJOB総研の別の調査で「あなたのご家庭の収入を主に支えているのはどなたですか?」という質問をした際には、85.9%が「配偶者またはパートナー」と回答しています。
有効回答数801名
今の時点ではまだ、「夫が中心となって働き、妻は補助的に働く」というケースが多いようです。しかし、10年後には「夫婦対等に共働き」が増えるだろうと思っている人が7割超であることから、より積極的に働きたいと意欲を持った主婦が多いことが予想されます。
なぜ積極的に働きたいと考える主婦が増えているのかについては、人によってポジティブなケースとネガティブなケースがある様に思います。その分析はまた別の機会に譲りたいと思いますが、今回注目したいのは、主婦が積極的に働きたいと考える傾向は、既に数年前から見られたという点です。
10年後の夫婦のワークスタイルについて、同じ質問を2013年にも行っていました。その時の結果と2017年の結果とを比較したグラフが以下になります。
有効回答数427名(2013年)