はじめに

ケーキをはじめとする要冷蔵食品に「保冷剤」がついてきますね。毎回つけてもらうことになって、気が付けば冷凍庫にたくさんの保冷剤が溜まっている…。なんてことはありませんか?

そんなときは封を開けて二次利用してみましょう。


保冷剤とは

保冷剤のにゅるにゅるとしたジェル状の物質は「吸水性ポリマー」と呼ばれる化学製品を配合したものです。

吸水性ポリマーは水を吸収して固める性質があり、市販の紙オムツなどにも使われています。触るだけでは害はないものの、誤って飲んだりしてしまうと体内の水分を吸収してしまい、胸や喉の痛みが出てきます。そのため、小さなお子様が飲み込んでしまわないように注意しましょう。

ただ、現在の保冷剤に含まれる吸収性ポリマーは誤飲した場合でも大丈夫なように、安全性の高いものが使用されています。

保冷剤の活用法は、食品の低温状態を維持するためだけではありません。冷蔵庫に眠っている保冷剤を有効活用しましょう。

消臭・芳香剤として

吸水性ポリマーは水分を含むことで表面に小さな凸凹ができ、この凸凹が臭いの成分を吸い寄せるので消臭効果が期待できます。

保冷剤を袋から出して容器に入れて臭いが気になる場所に置いてみてください。少量のアクリル絵の具を入れて竹串で混ぜたり、香り玉やアロマオイルを数滴垂らすとお洒落な消臭・芳香剤になりますよ。一度作った消臭・芳香剤は1~2週間ほど効果が持続します。

園芸アイテムとして

植物の水やりに

旅行や出張などで家を空けるときは植物の水やりができません。そのようなときは保冷剤を袋から出し、土の上に撒いておきましょう。水を含んだ吸水性ポリマーから水分が徐々に土の中に溶けていき、保水剤の役割をしてくれます。保冷剤の上に土を被せておけば2、3日は植物を乾燥から守ってくれますよ。砂漠地帯を緑化する際にもこれと似た方法が使われているのだとか。

保冷剤には保水剤としてはもちろん、微量な防腐剤も含まれています。

切り花に

保冷剤は、切り花やフラワーアレンジメントにも活用できます。保冷剤を切り花やアレンジメントを生ける際のオアシス(通常は水を含んだ緑色などの吸水スポンジのこと)の代わりにしてみてはいかがでしょうか。ジェルに茎がしっかり絡むため、茎が安定して生けやすいそうです。

保冷剤は時間が経つと乾いてしまうので、様子を見ながら水を足してください。透明感のある保冷剤を活用した切り花やフラワーアレンジメントはこれからの時期に涼し気な印象を与えてくれるのでピッタリですね。

美容アイテムとして

毛穴パックに

洗顔後、小鼻や頬、あごなど、毛穴の開きが気になる部分に保冷剤を当てて冷やしましょう。1ヶ所につき数秒程度で別の部分に移動するのが良いです。肌が十分に冷えたらクリームやオイルなど、いつものケアをしてください。パックリ毛穴を引き締めることができます。

ホットパックに

保冷剤は冷蔵庫で冷やすだけでなく、40~45℃程度のお湯で湯せんしてみましょう。じんわりと温かいホットパックになりますよ。手ぬぐいやガーゼに包んで目や肩の上に置くと疲れが和らぐでしょう。また、カイロの代用品としてもおすすめです。

温める際は電子レンジでは加熱しないでください。保冷剤が破裂する危険があります。

保冷剤って何ごみ?

保冷剤の中身が一体なにかわからず、何ゴミか迷った方も多いのではないでしょうか。保冷剤を捨ている際は「可燃ごみ」として捨てることができます。ごみ箱ではなく、水道やトイレに流してしまうとトイレや水道の水を吸収して、詰まる原因となってしまいます。保冷剤を捨てる際は可燃ごみとしてそのまま捨ててください。

保冷剤には保冷効果を活かした活用以外にさまざまな活躍の場がありましたね。これからは保冷剤をもらっても困ることはありません。まずは冷凍庫に眠っている保冷剤を有効活用してみてください。

文/ケノコト編集部
元記事:もらってももう困らない!冷蔵庫に眠っている『保冷剤』の有効活用

(この記事はケノコトからの転載です)

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