お買いものパンダが男性にも好かれるワケ

それにしても、なぜここまでストーリーにこだわったのでしょうか。背景には、通常のキャラクターものとは異なる、お買いものパンダの“ある特性”がありました。

2016年にテレビCMに登場したことをきっかけに、楽天の公式キャラクターとして人気になった、お買いものパンダ。LINEスタンプの累計利用者数は4,500万人を突破し、Twitterのフォロワー数は12万を数えるまでに。これまでに楽天グループ内外の70以上のサービスとコラボしており、企業キャラクターの好感度ランキングでは1位を獲得しています。


公式サイトでは楽天スーパーポイントとの交換となる5周年限定グッズが、現金や楽天ペイなどで購入可能

こうした人気を支えるのが、男性ファンの存在です。通常、キャラクターものは女性ファンが多いもの。ところが、お買いものパンダの場合、関連グッズ購入者の半数が男性なのだといいます。

「最初は理由がわからなかったのですが、SNSなどを分析すると、スタンプとして自分の代わりにメッセージを送っているので感情移入性が高く、男性にも愛着が持たれやすいことがわかりました。だから、Twitterなどでの告知も、自社サービスの訴求を前面に出すのではなく、ユーザーとしてサービスを楽しんでいる様子を発信しています」(山岡さん)

オンラインとオフラインをつなぐ存在

パンダカフェでも、楽天のサービスを前面に押し出すのではなく、カフェとキャラクターの世界観を楽しむ中で、自然と楽天のサービスに接する仕掛けを施しました。

たとえば、事前予約には楽天チケットを利用してもらい、店内での支払いには楽天Edyや楽天ポイントなどを使ってもらう。オリジナルメニューを注文したうえで、楽天ペイで支払うと、200円の割引が受けられるという特典も用意しています。


スマホアプリ決済サービス「楽天ペイ」で支払えば、割引特典がついてくる

「まだスタンプキャラのイメージが強いので、どんどんリアルのイベントを企画していきたい。物販も増やしていきたいです」と、山岡さんは意気込みます。オフラインでの企画を起爆剤にして、オンラインが中心の楽天の主要事業をさらに広げていくことができるか。楽天経済圏の拡大戦略は、新たなフェーズに入っています。