はじめに

結婚支援の現場から聞こえてくる話題の1つに「デートの時の支払い」があります。遊び尽くした男性などはさておき、お見合いやお見合いパーティなどに地道に参加している男性にとってやはり、悩みどころのようです。

カウンセラーがつくタイプの結婚支援では、縁談をまとめてきた経験則からデートの支払いについてこうしたほうがいい、というアドバイスはあるようです。しかし、それでは「納得がいかない」という男性も少なからずいます。

そこで今回は、客観的な給与データを見ることで、男女のデートのワリカン割合について考えてみたいと思います。


女性の「最終学歴×年齢」から見た平均年収

もちろん、出会う女性の職業や実家の財力などによって、彼女が負担できるデート代金は大きく変わる部分もあります。

しかし、まだ出会わない段階から「もし彼女がスーパーキャリアウーマンだったら?」「多大な奨学金を抱えていたら?」など、一部の特殊ケースを見て物事を考えるのは、結婚相手を探す行動においては「木を見て森を見ず」もしくは「取らぬタヌキの皮算用」で、目的から外れた「思考遊びの迷走」になりがちです。

前回の連載では、男性の最終学歴別、年齢ゾーン別の平均給与を示しました。そこで今回は女性についても同様の基準で示してみたいと思います。

今回も正社員/正職員、民営事業所、10人以上規模の会社・団体に勤務する女性の給与になります。

全般的に大卒女性が大きくリードしてはいるものの、彼女の年齢に応じて「そもそも大卒女性がそんなにいるのか」というところは考える必要があります。「おごりたくなかったら、やっぱり大卒女性かな」という探し方は浅い判断となります。

女性の学歴について、伸び続けている女性の4年制大学進学率の推移から考えてみます。

2007年以降、4年制大学への女性の進学率が4割を超えています。ということで、20代後半女性の4割は大卒となっています。それより若い女性、つまり20代女性はほぼ半数程度が大卒女性で、男性とイーブンの学歴だと思ってよいでしょう。

一方、35歳の女性は17年前に高校を卒業しています。2000年前後の進学率は3割前後です。40歳くらいの女性になると1995年前後の高校卒業ですので、大学進学率は2割。大半が高卒、少し短卒、という状況です。

目の前の女性は「王道」か「少数派」か

あなたの目の前に現れた女性の学歴が「統計的王道女性(高出現率の相手)」系なのか、「統計的少数派女性(希少な相手)」系なのか、彼女の年齢からも判断ができると思います。そのうえで「大卒に限る」といえる状況にあるかの判断は、併せて必要です。

繰り返しになりますが、今の20代は男女とも大学進学率がほぼイーブンになっていますので、同年代女性とのデートで最終学歴的に男性が特に頑張らねばならない確率はさほど高くはありません。

しかし、30代、40代と年齢が上がるにつれて、そもそも男性の学歴が女性よりも高い確率が上がり、その分、収入で優位であろう男性がワリカンでも高めに払う、ということになります。

とはいうものの、カップルの年齢差は数多(あまた)あるので、「男女のワリカン割合相場なんて、やっぱり不明!」と言いたくなるかもしれません。

しかし、国の最新統計では、男性と女性の上下の年齢差が3歳以内に7割のカップルが入っています。つまり、前回の連載で示した男性の平均年収と、今回示した女性の平均年収の同じ枠内(同じ5歳年齢ゾーン)で比較してみるならば、かなり意味がある、ということになります。

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