はじめに

類似属性の男性の何割を稼げているのか

同じ学歴と同じ年齢ゾーンの正社員女性が、同様に正社員男性の何割程度稼いでいるかを下に示してみました。

もし自分より下位の学歴の女性が現れた場合は、彼女と同じ学歴&年齢ゾーンの男友達の収入(前回連載の表も利用可能)から、彼女がいくら稼いでいそうか、計算するとよいでしょう。

上の表からは20代男女の5歳以内年齢差カップルであれば、「ほぼ半々のワリカンデートで、男性が総額では1割程度多く負担するように、お茶代、カラオケ代、ガソリン代などを出す」くらいで「収入的には釣り合うデート」になるだろうことがわかります(中卒カップルを除く)。

もちろん、男性もしくは女性が自分の好意の気持ちとして、これより多く負担することを否定するデータではないことは、改めて確認しておきたいところです。

次に、30代女性も(中卒を除き)同スペックの男性の8割から9割を稼いでいます。ですので、20代のデートとワリカン割合はあまり変わりません。しかし、40代では高卒女性が圧倒的に多い(男性も多い)ことを考えると、同スペック男性の7割程度の稼ぎであることが示されています。

ですので、40代の同スペック同士のデートは、おおまかに男性2:女性1の計算(男性が女性の倍額を負担すること)で収入的にイーブンよりはほんのちょっとだけ男性が頑張っているデートになる、という計算です。

結婚の壁は「お金に対する価値観」

ワリカン割合について「同スペック男女の収入差」から見た場合の結果を「意外だ」と考える方も少なくないように思います。女性が圧倒的に学歴的・社会的に男性より下位にあった「男性上位婚」時代の名残(パパとママの価値観の継承)の意識といってもいいかもしれません。

結婚相談所で紹介された女性とのデートで「デートはすべて自分持ち。互いの生活から考えても、彼女は自分より収入がかなり少ないようには見えません。僕には華やかなデートを要求します。そして、自分のことには大きな金額を使います。これでやっていけるでしょうか」と嘆く男性が散見されます。

おそらくこの2人は、2人合わせた収入額は高いほうに入る組み合わせでしょう。しかし、どちらかがどちらかにマウンティングする金銭価値観のズレが、本来なら共に豊かなはずの2人の生活を幸せから遠ざけることになります。

「結婚は人生の墓場」「亭主元気で留守がいい」「ATM夫」という言葉によって、日本において「結婚のカタチ」に汚名が着せられるケースはいまだあります。これらは「男女のお金負担に対する歪んだ価値観」が幸福な結婚を潰してしまっているケースといえるでしょう。

幸せなパートナーとの生活を手に入れるために、今一度「自らのお金の価値観」に歪みがないか、検討する価値は大いにあると思います。

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