はじめに
会社にバレるのは所得金額にズレが生じるから?
さて、勘の鋭い方はすでにお気づきかもしれませんが、副業の所得を確定申告する場合、会社から報告された所得と個人で申告した所得との金額にズレが生じることになります。
つまり、会社が提出した給与支払報告書で想定していた税額よりも高い税額の通知が会社に届くため、会社に副業をしていることが知られる可能性があります。
もし、会社に副業を知られたくないのであれば、ひとつ方法があります。所得税の確定申告をする際に、住民税の支払いを「自分で納付」と記載するのです。この住民税を自分で納付する方法を「普通徴収」といいます。
以下に示したのが、所得税の確定申告書Aの第二表にある「住民税に関する事項」の記載欄です。中ほどの「住民税の徴収方法の選択」の横の「自分で納付」に丸印をつけておけば普通徴収になります。
※画像は国税庁のHPより引用
ただし、申告書に記載してあるとおり、副業にかかる所得が給与や公的年金の所得である場合は、普通徴収を選択できませんのでご注意ください。
また、不安がある方は所得税の確定申告書の提出と合わせて、念のために自治体に相談や連絡をしておくというのも手です。
「絶対はない」と肝に銘じて
会社に知られないようにするために、それ以外に気を付けることがあるとすれば、当然ながら、副業をしていることを他人に口外しないということです。
特に最近、気を付けないといけないのはSNSやブログへの投稿です。SNSやブログはどこで誰が見ているかわかりません。他人の口に戸は立てられませんので、どうしてもバレてはいけない事情があるという方は、誰にも言わないぐらいの覚悟が必要かもしれません。
最後に、住民税を普通徴収にして、誰にも言っていないから絶対に安心だとは残念ながら言えません。目まぐるしく変わっていく経済環境の中、どこからどう副業がバレてしまうかは誰にもわからないのです。
色々な事情があるとは思いますが、できることなら副業に関して会社の許可をとり、適正な税務申告をして、胸を張って副業に取り組んでいただけたらと思います。そして、副業解禁時代にこの記事を読んだみなさんが、もっともっと、活躍されることを願っています!