はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はマネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。

毎月黒字ではありますが、将来に向けて貯蓄がうまくできていないような気がしています。自宅マンションのローンは完済していて、月々かかるのは管理費や修繕積立金のみになります。洋服や旅行にかける費用をあまり削りたくないのですが、どのように家計を見直せばいいでしょうか。また、保険を掛け過ぎているような気がします……。


〈相談者プロフィール〉
・女性、43歳、独身
・職業:会社員
・手取り月収:45万円
・手取り年間ボーナス:なし
・預貯金:300万円
・有価証券:200万円
・自宅マンション(築15年):ローン完済


【家計の内訳(約36.5万円)】
・住宅費:3万円(管理費、修繕積立金のみ)
・保険:4万円
 (内訳) 
  ・個人年金:1.2万円
  ・医療・介護保険:1万円
  ・がん保険:0.8万円
  ・外貨建終身保険:1万円
・教養・教育費:2万円(料理教室など)
・通信費:1万円
・食費:6万円(外食含む)
・水道光熱費:1万円
・日用品:1万円
・趣味・娯楽費:1万円+年間40万円程(旅行代や帰省代)
・衣服・美容費:5万円+年間40万円程
・健康・医療費:2.5万円(ヨガやジム代)
・交際費:5万円(友人との食事代など)
・その他:5万円


FP: ご相談ありがとうございます。miraitalkファイナンシャルプランナーの大石です。黒字なのに、貯蓄がうまくできていないように感じているそうですが、年間で22万円ほどの貯蓄はできているようです。

ただ、支出状況を見ていると、もう少し支出を削減し、貯蓄に回せる金額を増やせそうですので、見ていきましょう。

自分にかけるお金はメリハリをつけて

支出の仕方を見ると、単身の方に多いのですが、洋服や化粧品、習い事、趣味など自分にかけるお金が多いように感じます。充実した人生のためには必要な支出ですが、お金を貯めたいと思っているのに、まんべんなく支出をしていたら、貯まるものも貯まりません。

できれば、お金をかけたい費目に優先順位をつけ、メリハリをつけていきましょう。とはいっても、女性は洋服代も、化粧品代も、美容室代もいろいろ必要でしょうから、洋服代をかけた月は化粧品代を減らす、交際費を減らすなどの工夫をしてみましょう。

優先度の低い支出を抑えることで、毎月貯蓄に充てられる金額を増やしていくことが可能だと思います。

老後資金の準備ならiDeCoを活用

保険が多いことを気にされていますが、確かに毎月の支払金額としては多いほうだと思います。

内容を見てみると、老後に備えた貯蓄型の保険があります。今は保険の利率があまりよくない時代です。今後のインフレリスクも気になります。特に外貨建ての場合は、その時の為替の状況も影響してきます。かといって、途中解約をすると元本割れをしてしまうことが多いので、加入した時期にもよるとは思いますが、払い済みなどにしてしまい、別の方法で老後資金を準備していくほうが効率的かもしれません。

老後資金の積立でしたら、iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用してもよいと思います。お勤めの会社が加入している企業年金の状況によって、個人型に加入できるかどうかが変わってきますが、可能でしたら、検討してみてください。

もし、iDeCoが難しいようであれば、つみたてNISAなどを検討してもよいと思います。非課税制度を利用でき、かつ、長期的に積み立てて運用ができる方法で老後資金を準備できると効率がよいでしょう。

余剰資金は、運用して増やすことを狙う

現在の貯金額と、今のままの生活費からいうと、すでに万が一の時に生活を守っていくための資金は準備できていると思います。

それであれば、今後の余剰資金は、運用をしてもよいでしょう。すでに運用は始められていたようですが、さらに、投資信託を積み立てて、長期的に分散投資をしていくと、将来に向け資産を増やすことができる可能性があります。リスクが少ないインデックス型のものを中心に運用してもよいですし、商品選びが面倒だと思うようならバランス型を選んでもよいです。手数料を意識しながら商品選びをしていきましょう。

積立投資は、通常の課税口座でしてもよいですし、つみたてNISAを利用してもよいと思います。将来のためのお金を、ゆっくりと作り上げていってください。

mirai talkはマネーフォワードから生まれた公平で安心できるお金の相談窓口です。新宿駅から徒歩約5分。本気で家計を変えたい人のための「貯まる家計養成プログラム」を提供しています。

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