はじめに

2016年の株式市場は激動の1年でした。年初から円高としつこいくらいの株安に苦しめられ、6月には英国の国民投票でまさかのEU離脱派が勝利。ブレグジットと呼ばれる混乱により、日経平均は1,286円も暴落し、歴代9位の下落率を記録しました。

さらに11月には、まさかのトランプ大統領誕生と、まさかまさかの円安株高で、今度は日経平均株価2万円を目指す展開となっております。

そんな乱世の年に最も大きく値上がりした株、気になりませんか? 調べたところ中には1年で約35倍も急騰した銘柄があり、他にも「テンバガー」と呼ばれる10倍株がいくつか見つかりました。


10倍株「テンバガー」とは

テンバガーとは元々は野球用語のようですが、転じて、株価が10倍になるものを「テンバガー」と呼ぶようになったそうです。

https://moneyforward.com/media/career/4232/

このテンバガーは毎年生まれていて、2014年は10銘柄超、2015年は20銘柄程度生まれています。上場企業は3500社程度ですので、その発生率は1%にも満たないとても希少な銘柄たちです。

それでは、2016年のテンバガーはどのくらいあったのか、2015年~2016年の最安値から2016年中に10倍に上がったものをピックアップしてみました。

2016年の「テンバガー」一覧

順位銘柄値上がり時価総額関連
1ブランジスタ34.9倍65→2270億ゲーム
2雑貨屋ブルドッグ19.6倍3→58億低位株
3さくらインターネット15.6倍47→733億フィンテック
4ドーン14.8倍11→160億ドローン
5アキュセラ・インク13.5倍216→2900億バイオ
6平田機工13.2倍70→920億有機EL
7MRT11.7倍26→300億遠隔診療
8ジー・スリー10.8倍14→150億低位株
9アスコット10.6倍30→318億中国、不動産
10タツモ10.4倍15→156億有機EL
11ジグソー9.8倍159→153億IoT
12イグニス9.6倍83→796億ゲーム
13グリーンペプタイド9.5倍80→760億バイオ

全部で13銘柄、どれもこれも2016年の相場を大いに盛り上げてくれた馴染みのある銘柄ばかりだと思います。

1位のブランジスタは、秋元康さんプロデュースのスマホゲームがでるという思惑だけで、これほどまでの大相場を作ってくれました。最終的に時価2200億円までいったというのは驚くほかありません。

さくらインターネットは今年、「フィンテック」と「ブロックチェーン」という言葉を相場に知らしめた立役者です。同時期に「インフォテリア」も8倍程度急騰したりと、年初にはフィンテックブームが相場を席巻していました。

アキュセラやジグソーなども、いろいろな意味で投資家の記憶に残る銘柄になったかと思います。

こうしてランキングを見ていましたら、これまでの年のテンバガーとは異なる傾向があることに気が付きました。

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