はじめに
わが家で伝えた時期とその中身
娘には小2の時に、ローンについて説明をする機会があり、その延長線で住宅ローンがあることを話しています。親の収入や月の生活費についてはこの時には触れていません。娘はまさか自分の家に「借金」があるなんて思いもしなかったのでしょう。「私は絶対に借金はしない」と言って、社会人になった今でもそのスタンスに変わりはありません。
天真爛漫な息子には、娘のようにはいきませんでした。仮にも借金があるなんて口を滑らせてしまえば、あっという間に広まってしまうことでしょう。
わが家では、息子から親の年収について聞かれた時がありました。娘が大学生、息子は中学生だと思います。
大体の〇〇万円台という年収ラインを話しました。このぐらいの年収って、このぐらいの家が買えて、こんな生活なんだ、と理解したのだと思います。
その年収がいいとか、悪いとかの問題ではなく、年収を話すことで、将来、子どもが稼ぐ立場になった時に、いくら稼げばいいのかを考えるための根拠となるからです。
そして、息子に借金について話したのは、彼が高校生になってからです。住宅ローンがあること、そして、その金額を聞いた息子に、「親が払えなくなったらどうする?」と聞いてみました。
「しょうがねぇなぁ、俺が払うよ」と、あっさり返答。娘の時とは180度違う反応に頼もしいとも感じました。「これで、お母さんも倒れちゃっても大丈夫ね」と言ったのを覚えています。
今後の家計管理の一石にもなる
ご縁があり講演をさせて頂くことがあるのですが、そこで気づくことがあります。家計の話しについて、どの家庭でも棚上げされたままということです。ようやく話しができる機会が大学進学を考える時になってしまっています。
家計について話すことで、親として、もっとしっかりしようと考え直すきっかけにもなります。また、子どもがお金や家計管理に興味を持つことで、進学に始まり、職業や稼ぐことを真剣に考えてくれるのではないでしょうか。
親のお金の使い方や管理を見て、子どもが反面教師と考えるのか、親を見習ってくれるのかは計り知れませんが、親にとっても、子どもにとっても、家計について考えようとする一石になることは言うまでもありません。