生活

複数のローンを抱える30代夫婦「どうしても住宅購入したい」

FPの家計相談シリーズ

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は横山光昭氏がお答えします。

どうしてもマイホームが欲しいのですが、あまり貯蓄がないので、頭金なしでローンを組んででも購入したいと思っています。ただ、二人目の子どもが生まれたばかりなので、子育てをしながら長期間のローンを支払っていけるか心配です。


産休に入る前までは、家計は何とか黒字でやりくりできました。ですが、贅沢や無駄遣いもせず、むしろ節約して生活しているつもりなのに、育児休業に入り収入が減ると、途端に赤字になってしまいました。基本的には夫のボーナスを使って毎月の不足分を補っていますが、どうしても足りないときはキャッシングを利用しています。また現在、学生時代に利用していた奨学金と教育ローンの返済をしています。結婚式もブライダルローンを組んでいたため、そちらの返済も続いています。


このような状況ですが、なんとか毎月の家計を黒字化して、安心して住宅ローンを組めるようにしたいと思っています。計画的に返済できる見込みがつけば、今も家賃を支払っているので、住宅購入は大丈夫だと思っています。家計改善のポイントを教えてください。


〈相談者プロフィール〉
・女性、36歳、既婚(夫:37歳、医療職)、子ども2人(3歳・6ヵ月)
・職業:会社員(育児休業中)
・手取り世帯月収:40.5万円
 (夫:30.2万円、妻:10.3万円)
・手取り年間ボーナス:約90万円(夫)
・貯蓄額:85万円
・負債残高:273万円
(奨学金96万円、ブライダルローン30万円、教育ローン112万円、キャッシング35万円)


【支出の内訳(47万円)】
・住居費:10.5万円
・食費:6.1万円
・水道光熱費:2.6万円
・通信費:3.3万円(スマホ端末代の分割払い含む)
・生命保険料:2.1万円
・日用品代:2.1万円
・こづかい:3万円
・その他:4.6万円
・ローン、キャッシングの返済:12.7万円


横山: ご相談ありがとうございます。マイホームの購入ですが、貯蓄額と毎月の収支から見ると、今は時期尚早です。支出の問題を解決してから検討しましょう。

ローンに対する考え方が甘すぎる

支出を見ていると、ローンの返済が極端に多いようです。この返済がなければ、やりくりは随分と楽になり、貯蓄も増えるとは思いませんか?

赤字の原因は明白です。奨学金は仕方がないと思いますが、奨学金で足りない自分たちの学費もローンを組み、結婚式にもローンを組み、そして返済が難しくなるとキャッシングでしのぐというやりくりをしていたら、いつまでもローンはなくなりませんし、キャッシングの金額も増えてしまいます。そうなると、自転車操業の状態から抜け出せません。

また、スマートフォンも分割払いをしているので、格安スマホにできないと聞きました。高額な商品や支払いは分割で購入するということが当たり前になっているようです。ローンに対する考え方が甘いご夫婦であると言わざるを得ません。

ローンは、たとえ一つ一つが極端に高額な支払いではなくても、複数まとまれば、かなりの金額になります。支払いを先送りしてきたことで、今のお金が不足しているのです。この状況は、できるだけ早く抜け出さなくては危険です。

貯蓄を返済にあてローンの数を減らす

貯蓄を作っていくために今できることは、今持っているキャッシュを手放すこと。つまり、貯蓄を使って借り入れ部分を少しでも返済することです。

借入残高を見ると、キャッシングとブライダルローンの残高が返済可能のようです。一時的に貯蓄は減りますが、自分たちの考えの甘さの“つけ”と考え、行動してみましょう。これらの返済がなくなれば、支出は一気に7万円ほど減りそうです。

金利の支払いは、ある意味無駄支出です。実際以上の金額でお金を借りるのですから。

試算によると、ローン返済額が7万円減れば、赤字は解消します。ですが、家計状況の見直しはこれだけではいけません。全体的な支出状況の見直しをしなければ、また赤字やキャッシングなどの良くない流れにはまってしまいます。

小さな削減でも、塵も積もれば山となる

家計の見直しは、全体的に少しずつでも支出を下げるよう意識してください。乳児がいるといっても、いろいろできるはずです。

まずは、ローン返済後に残った貯蓄を利用して、機種代の一括返済をし、格安スマホに変更しましょう。

食費や日用品代は、おむつ代などが払えるようにしながら、1週間ずつ予算を持ち、コントロールしていきましょう。水道光熱費は、お子さんが小さく、日中も自宅で過ごすことを考えると高くなりがちですが、電気をこまめに消すとか、それが難しければ、LED電球にするなどして、少しでも削減するよう心掛けてください。

削減額は少しずつでも、まとまると立派な金額になります。ゆるく見積もっても、2~3万円は削減できると思いますよ。がんばってみてください。

ローンが問題となる家計は多い

相談者さんのように、ローンが家計のやりくりを乱す原因になるケースは意外と多いものです。

返済ができているうちは気が付かず、いわゆる借金で首が回らない状況になってはじめて気が付く人もいます。気が付かない原因は、ある程度収入があり、自分たちが借金で首が回らなくなるということが想像できない場合であったり、借金の限度額が預金残高と同じような感覚になってしまっているということもあります。

ローン返済という支出が当たり前という状況になると、厄介な固定支出を抱え込むことにもなりますので、家計には良くありません。状況により、思い切った決断をすることも必要です。

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