40~50代にかけてのライフステージは、「中年期の危機」、別名「ミッドライフ・クライシス」とも呼ばれ、さまざまな不安や心理的葛藤を感じやすい時期といわれます。

職場では仕事上の責任が増す一方、私生活では教育費や住宅の購入といった大きな支出が続き、老後の資産形成を行いながら親の健康・介護問題に向き合う人も出始める時期です。また、自身の体型・体調の変化や健康診断の結果も気になり始めるのもこの時期。家計や健康の面でも「クライシス」に陥りやすいライフステージといえるかもしれません。

今回は「50代以降を健康に過ごした男女が続けていた生活習慣」に関するデータを紹介し、50代以降の人生後半期を充実して迎えるためのプロアクティブな(前向きな)備えについて考えてみたいと思います。


簡単ではない50代以降の健康維持

人生100年時代を迎えるにあたり、50代以降のライフステージを健康に過ごすにはいったいどのような生活習慣が重要なのでしょうか。健康意識の高いミドル世代であれば誰もが知りたいこのテーマですが、多くの情報のなかからいったい何を信じたらよいのかと悩ましく感じる人も多いことでしょう。

厚生労働省が2005年10月時点で50代だった男女の健康意識や生活習慣を毎年1回、継続的に追跡した結果を分析したところ、自身の健康状態について、初回調査から第12回まで継続して“よい”と答えた人は男性では45.4%、女性では46.6%であったことが明らかになりました(資料1)。ミドル世代にとって、50代以降の10年間の健康状態をよい状態で保っていくことは、決して簡単ではないことがうかがえます。

資料1

注:集計対象は、第1回から第12回調査まで回答した19,513人
出典:厚生労働省『第12回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)の概況』より筆者作成

運動習慣の重要性

資料2はこのような男女が初回調査時から継続してきた健康維持のための心がけに関する集計結果です。男性では「適度な運動をする」、女性では「バランスを考え多様な食品をとる」がそれぞれもっとも多くあげられています。

「お酒を飲みすぎない」「たばこを吸い過ぎない」「年に1回以上人間ドックを受診する」を除くすべての項目で女性が男性を上回っており、女性のほうが多くのことを心がけていることがわかります。

これらのうち「適度な運動をする」という点は男女に共通して多くあげられています。現在、政府が国民の健康づくりに関して進めている「健康日本21(第2次)」でも、1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している「運動習慣者」の割合を高めることが目標とされています。

資料2

出典:資料1に同じ