読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は横山光昭氏がお答えします。


投資やふるさと納税、格安スマホなど、最近、やるといいと言われている話題のことをやってみたいのに、家計のやりくりがうまくいかないので全部できません。600万円ほどあった貯蓄も、マイホームの頭金と長男の進学費用で消えました。新居では義母が同居することになったので、いくらか援助してもらえるかと思っていたのに、貯蓄がないからと言って、何ももらえませんでした。それは仕方がないと思っています。今は自分もパートをしていますし、義母もアルバイトをして家計にお金を入れてくれています。なんとかうまくやりくりをして、お金を貯めたり、お得な制度を利用したり、安くてよいスマホを使いたいと思っています。家計の状況についてご助言ください。


〈相談者プロフィール〉
・女性、44歳、既婚(夫:45歳、会社員)、子ども1人(中3)、義母(71歳、アルバイト)
・職業:パート
・手取り世帯月収:51.6万円
(夫:38.5万円、妻:9.1万円、義母:4万円)
※義母の収入は年金3.6万円+アルバイト4万円、そのうち4万円を家計に入れている。
・手取り年間ボーナス:約100万円(夫)
・貯蓄額:100万円


【支出の内訳(52.1万円)】
・住居費:9.7万円
・食費:8.9万円
・日用品代:1.1万円
・水道光熱費:3.2万円
・通信費:3.6万円(スマホ4台、自宅回線)
・生命保険料:1.9万円
・教育費:7.3万円(私立中学にかかる費用)
・交通費:1.8万円
・被服費:2万円
・娯楽費:2.2万円
・嗜好品:2.3万円
・小遣い:6.3万円(夫、子どものみ)
・その他:1.8万円
※固定資産税、生命保険料(年払い)、自動車税などはボーナスから捻出

横山: ご相談ありがとうございます。マイホームを買って貯蓄がないことに加え、毎月のやりくりがうまくいかず、お金の面で得する仕組みを利用できないことが気になっているのですね。家計状況から、どうするとよいか見てみましょう。

赤字の原因は「メタボ家計」?

ご主人、相談者さん、義母さんの3人の稼ぎを合わせて51万円を超える収入があるのに、毎月わずかに赤字のようです。

その赤字はボーナスから補填したりするのでしょうし、ボーナスでは固定資産税や年払いの生命保険料、自動車税や自動車任意保険料など、使い道が決まっているようですから、貯蓄が増えていかないのも無理はありません。

52万円の生活費は一般的な4人暮らしのご家庭の支出から見ると、結構多い支出だと思えるのですが、使い方で何か感じることはないでしょうか。家計表を見ると、息子さんの学費は仕方がないことですが、全体的に支出が少しずつ多めの「メタボ家計」になっているようです。

メタボ家計とは、さまざまな成人病のもとになる「メタボリックシンドローム」をお金の使い方にたとえたものです。徐々に内臓脂肪が体に溜まっていくように、「少しくらいいいかな」というお金の使い方が、だんだん当たり前になり、無駄な支出だと気づかないまま、いつの間にか支出全体が膨らんでしまうという状況です。

今すぐに、どれが無駄だとは気が付けないでしょうが、時間をかけて、支出一つ一つを見直してみましょう。きっと、なくてもよい支出がいくつもあるはずです。

しっかり削減し、義母からの収入はあてにしない

相談者さんのお話をうかがっていると、義母さんにも随分期待しているというか、頼っている印象を受けます。

もう70歳を超えた高齢者です。今は生活費をいただいているかもしれませんが、いずれ働くことは難しくなるでしょうし、そうなった時に自分の病院代などに使っているという年金を取り上げるようなことになってはいけません。あまり期待しないでやりくりできるようにしましょう。

まずは支出を記録してみて、何にいくら使っているかをしっかり把握してください。そのあと、食費と日用品代の1週間の予算管理をしてみるとよいでしょう。

今は食費と日用品で月に10万円ほどかかっているようですから、それを5週間で割って、1週間2万円から始めてみてください。始める曜日はいつでもよいのですが、決めた曜日になったら、財布の中身を全部取り出して、新しく2万円を入れます。足りなくなったら、翌週から前借します。

このようにすると、安定したペースでお金を使えますし、だんだんとお金が減るスピードも把握できるようになります。5週目の分は翌月の収入と半々になることが多いと思うので、少しずつお金を余らせることができるようになると思います。

1週間でコントロールすることができるようになってきたら、今の食費と日用品代の8割、つまり1週間1.6万円ほどでやりくりできるようになることを目標にして、少しずつ減らす工夫をしていきましょう。

ほか、多少元手はかかりますが、格安スマホは躊躇せず、すぐに取り組んでほしいですし、節水グッズなどを活用してみるのも手です。