はじめに

コーヒーは私にとって、とても身近な飲み物だ。小学生のとき、クリスマスに塾の先生がインスタントコーヒーを淹れてくれたのが初体験で、それ以来、私の生活はコーヒーにどっぷりと浸かっている。

私の場合、スターバックスコーヒーが生活の中心にあるのだが、世の中にはいろいろなかたちでコーヒーの世界が広がっている。たまたま新聞でコーヒーにまつわるニュースが3つ、目に入ったので、最近のコーヒー事情についてまとめてみよう。


セブンカフェのコーヒーサーバー刷新、その狙いは?

セブン−イレブン・ジャパンが「セブンカフェ」のコーヒーサーバーを入れ替えるそうだ。セブンカフェは2013年に登場し、あっという間に大ヒット商品になった。一杯100円で本格的なドリップコーヒーを飲めると消費者に受けた。今回の新しいマシンでは、一杯150円で人気のカフェラテを提供できるようにするらしい。

実はこのセブンカフェに至るコーヒー戦争の歴史がおもしろい。きっかけはスターバックスコーヒーの日本での成功だ。これを機に外食・小売でコーヒーの見直しが相次ぐようになった。

2000年代中頃から高級豆の導入が始まり、さまざまなお店のコーヒーの味がスターバックスに近づいた。2008年、マクドナルドにプレミアムローストコーヒーが登場。ファストフードのコーヒーの常識を一新した。マクドナルドはこの1月16日に使用する豆をリニューアルし、「さらにおいしくなった」と評判だ。

コンビニでは、ローソンの「マチカフェ」やファミリーマートの「ファミマカフェ」が先行し、それを追うセブンが高級豆の導入戦争をけん引した。各社が競ったのは、コーヒー豆の品質、次にその使用量だ。昔のコンビニコーヒーは薄い味がしたものだが、競争を通じて、どんどん濃くなり、スターバックスの味に近づいていった。

コンビニコーヒー戦争は次のレベルに

実はコンビニ各社が同時期に始めた“ドーナツ戦争”もコーヒー戦争の延長線上にある。アメリカ人のライフスタイルでは、朝、コーヒーとドーナツを購入して職場で朝食を食べる人が多い。

日本でもそのようなライフスタイルが定着すれば、コンビニにとって新しい売上の源になると期待されたのだが、残念ながらこの習慣は定着しなかったようだ。

そこでセブンイレブンは、コーヒーに立ち戻って「次」を考えることにしたのだろう。使用するコーヒー豆の品質や量の競争が一段落したことで、次の戦いの場をカフェラテのような、より高級なコーヒーメニューに設定したようだ。

さて、このように急成長するコーヒー市場がある一方で、いつのまにか大きな減少が続いている市場もあるようだ。ニュースによれば国内の缶コーヒー市場の縮小が止まらないらしい。

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