11月19日の逮捕から1ヵ月以上が経過した、日産自動車のカルロス・ゴーン前会長。12月21日には会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕され、今も多くのメディアで関連報道が続いています。

このゴーン氏の逮捕を受けて、筆者の中で素朴な疑問として沸き上がったのが「取り調べは英語でやるのか、日本語でやるのか」でした。

今回の事案は、検察の中でもエリートが集まる東京地検特捜部の担当事件ですので、英語に堪能な検事が取り調べに当たり、通訳は使っていないようです。が、訪日外国人数の増加に伴い、容疑者として警察に逮捕される外国人の人数も増加の一途をたどっています。

外国語に堪能な検事ばかりではないでしょうし、警察官となったら語学に堪能な人の割合はもっと下がるでしょう。冤罪を出さないため、あるいは起きた事件の真相を明らかにするため、容疑者となった外国人と、彼らを弁護する弁護士、そして捜査当局とのコミュニケーションに、通訳は欠かせない存在です。

これまでほとんどその実態に世間が関心を寄せることがなかった、刑事事件に関与する司法通訳の世界。実は、さまざまな問題をはらんでいるのです。

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