子育て

高額な欲しいものこそ、子どもの力で買わせてみよう

もらったお年玉、その後の使い道は?

交渉術の"向き""不向き"が鮮明に

問題は、次に待ち受ける長男。姉の成功を目の当たりにしていた弟は、自分も「カッコイイ自転車を買うのだ」と鼻を膨らましていました。そして、長男小学5年生時にその時は到来しました。

長男は、正月明けの自転車ショップに直行し、早速カタログを入手しました。マウンテンバイクのようなタイプを一生懸命にリサーチしていました。しばらく、ギアは何段がいいとか、あっちこっちに目が行っていましたが、ようやく好みの自転車が見つかりました。

すると、長男も長女同様に祖父母の家に向かったのです。姉の成功を見ていたので自分ももらえて当然と期待していたのでしょう。本人は、一生懸命に自転車を買うということを祖父母に伝えましたが、お金が欲しいという部分が際立ったアピールだったようで、印象を悪くしてしまいました。

結局、軍資金はもらえずに帰宅することに。

もうおわかりでしょう。人には向き不向きがあります。長男は交渉やプレゼンが苦手だったのです。逆に長女はスポンサーを得るという発想力と、ひいては交渉力も長けていたということです。

将来、社会で生きていくのに、自分の味方を見つける能力はとても大切です。

時に、お金教育は将来の子どもの職業を考えるヒントにもなり、また、親として考えさせられる機会になりました。

長男の小さな成長に涙

この話には続きがあります。結局、彼は自転車代をすべて自分で用意することになりました。自転車ショップに行くと、正月明けということもありメーカーも休業中でした。

息子はカタログの買いたい自転車を指さし、お店のおじさんに「この自転車の青が欲しい」と伝えました。

すると、おじさんは「このタイプはね、赤なら店にあるよ。今日乗って帰れるけどどうだい?」という積極的なセールスを展開し始めました。

青は納車まで10日以上かかるとのことでした。私は内心「赤の自転車で妥協しちゃうのかな…」と、固唾を呑んで見守っていました。すると、長男の口からは「10日待ちます!!!」との返答があったのでした。

あれほど散財する人間が、本当に欲しい物を手に入れるためには待てるのだなと、小さな成長に涙せずにはいられませんでした。

たかが自転車なのですが、親が買ってそのまま子どもに与えてしまえばそれだけのこと。しかし、商品のリサーチからお店との交渉までを経験するなかで、子どもなりに色々と考えることができるのです。親が買ってしまったら出会うこともない多くの学びがあると考えています。

これまでを振り返ってみると、子どもが自分の力で買った欲しい物は、自転車以外にはポータブルゲーム機やソフトくらいでしたから、このような機会は思ったよりも少なかったなと感じています。

今や、ゲーム機やソフト、高価な玩具など、親以外に買ってくれるスポンサーを何人も持っている子どもたちです。自分のお金で買いたい物がない子どもがとても多いのです。

昔のように「お年玉をもらったら、あれを買いたい!」と、何度も何度もおもちゃ屋さんに見に行くような経験はなさそうですね。

クリックひとつで買い物ができる時代。宅配でギフトを贈るのも素敵ですが、欲しい物のうちの一つでも子どものチカラで手に入れさせる機会をつくってみてはどうでしょうか。

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