相談者に正しい情報を届けることも、お金の専門家(ファイナンシャルプランナー)の責務です。人生の大きな決断に関わる仕事ですから、誤った情報をお伝えするわけにはいきません。

情報過多な現代で、どの情報を拾っていくか。また、税金や法律など制度変更を適宜チェックするのも、お金の専門家にとって大事な作業となっています。

では、お金の専門家はどのような工夫をして情報収集をしているのか。専門性によって違いはあると思いますが、僭越ながらファイナンシャルプランナーである筆者を例にお伝えします。


TVニュース・番組、Webは何をみている?

ルーティンワークとして行っているのは、テレビ東京の「モーニングサテライト」を見ることです。日本の夜中にアメリカ市場がどう動いたかが気になるので、「ワールドビジネスサテライト」ではなく朝5時45分から始まる「モーニングサテライト」を選んで見ています。

家事をしながらなのでざっくりではありますが、今日の日本市場がどう動きそうかを確認しています。特にCMEシカゴ日経平均先物は、その日の日経平均株価に影響を与えるので注視しています。

番組としては、TBSの「がっちりマンデー!!」は、元気な地方の中小企業をチェックするために、社会的問題について知りたいときは、TBSの「ニュースキャスター」や読売テレビの「ウェークアップぷらす」を見るようにしています。

もうひとつのルーティンは、新聞を読むこと。我が家は日本経済新聞と読売新聞の2紙を購読しています。以前勤めていた証券会社の上司から、複数新聞を読むことを進められました。同じ出来事でも報道の仕方に違いがあること、また一般紙は専門用語をわかりやすく解説しているので、クライエントへの説明が容易になることがその理由です。

日本経済新聞は今後の予測と、その予測が正しかったか検証するために読んでいます。一般的にニュースは事実を伝えることを主としています。それをそのまま受けとめるだけだと、情報の後追いになってしまいます。

先を読むチカラをつけるには、予測と検証は必須です。自分の好みだけ追いかけず全体的な物事を把握するために、紙の新聞を取り寄せています。

Webで情報を集める機会は少ないのですが、日中の市場の動きを知るために日経電子版や、「ブルームバーグ」のマーケット情報は活用しています。

個別相談の参考に、Mocha(モカ)やLIVING大阪のマネー記事を見ることも。偏った意見にならないように、ときどきいろんな方の回答を眺めてブラッシュアップに励んでいます。

セミナーや勉強会にも参加するの?

お金の専門家への相談は、教育費や相続など多岐にわたります。すべてを網羅できれば良いのですが、残念ながら専門外の分野まで自分で追っかけている時間がありません。

ですから、NPO法人日本FP協会主催の継続教育研修会や、スタディグループ(FP協会の下部にある任意団体)の勉強会などFP向けのセミナーや勉強会に参加し、税制の改正など最低限押さえておくべき内容を学んでいます。

また、FP資格を持っている人に協会から送られてくる、「FPジャーナル」は情報の宝庫です。書かれている記事で気になることがあれば、著者に直接連絡を取ったり、関連した書籍がないか探したりもしています。

人とのつながりを通じて知り合った専門家の勉強会や、同業者と共に気づきを得るための勉強会、市民講座にも足を運ぶことがあります。最近では、「仮想通貨」や「がんゲノム医療」など、近い未来に身近になりそうなことも、予備知識として勉強しています。興味のあるセミナーには積極的に参加して、今ある知識に厚みを持たそうとしているわけです。

お金の専門家にも、時折クライエントからの依頼にこたえられない場面があります。そのときはさらなる専門家へ実務をつなぐことも大切な仕事。セミナーや勉強会を、新たなご縁つなぎの場としても活用しています。